許されざる者
正直、西部劇には興味がわかなかったのですが、クリント・イーストウッドに、やられました!
ドラマ、ドラマ、ドラマ!
■あらすじ■
荒くれ者だったウィル(クリント・イーストウッド)は、今ではすっかり老け込んで、銃とは無縁の生活を子供たちと送っている。
そこに、血気盛んなキッドが現れ、賞金がかかった2人の牧童を一緒に仕留めないかと誘われる。
子供たちを学校に通わせたいウィルは、この申し出を受けることにするが・・・。
(1992/アメリカ) ★★★★
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イーストウッドの老け込みに対して、子供たちがまだ幼いのが気になってしまいました(笑)。
その子供たちのため、生活のために賞金稼ぎをすることになる老いたガンマン。
映画の中でのクリント・イーストウッドの老け込みぶりが尋常でなかったので、驚きました。
あ主演だとどうしても、格好良く映りたいとか、ヒーロー然としてたいとかありそうなものなのに(また、観ているほうも、期待してたり…)、この主人公はいつまで経ってもよれよれのジジイなのだ!
だからこそ、ラストで復讐の鬼になった主人公が、より格好良く見えてくるのでしょう。
今は改心して“人殺し”ではない、と言うウィル。
けれど、生活のため、これから“人殺し”に行くウィル。
矛盾した行動をとる主人公に、“人を殺す”ことについて考えさせられてしまいました。
割りに合わないよ。
ウィルの元相棒ネッドにモーガン・フリーマン。
モーガン・フリーマンが相棒だと、心強いし安心だね。
また、相棒役が良く似合う人です。
町の平和を守る、俺様保安官にジーン・ハックマン。
さすが、助演賞を貰っただけのことはある!この作品の中でピカイチでした。
雨漏りする家を一生懸命に自力で建てたり、お茶目さを残しつつも敵に回したくない人を好演。
でも、悪い人に思えなかったのだけど・・・?
俺様ながらも、「俺様ルール」にのっとって行動しているわけで、ただの悪役には納まらないのではないでしょうか。
不幸にも(?)復讐の目の敵にされてしまうハックマン。
最後はあんまり、良いとこなしで少しさみしい・・・。
賞金稼ぎのイングリッシュ・ボブにリチャード・ハリス。
この映画の中で、一番酷い扱いを受けているかも・・・?
良いところ全くなしです。
そばにいた伝記作家の方が目立ってました。
UNFORGIVEN. 許されざる者。
それは一体誰のことだったのでしょう。
疵物にされた娼婦は牧童を恨み、街の平和を守る保安官は賞金稼ぎを許さず、相棒を殺されたウィルは保安官を憎む。
憎しみの連鎖の果てに、ウィル自身が「許されざる」存在になっていたことが悲しくなりました。
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