ヒトラー ~最期の12日間~
「es [エス]」のオリヴァー・ヒルシュビーゲル監督作品。
■あらすじ■
1945年4月20日、ベルリン。
迫りくるソ連軍の砲火を避けるためヒトラー(ブルーノ・ガンツ)はドイツ首相官邸の地下要塞に退却。
敗戦の気配が濃厚に漂う中、ヒトラーは正常な感覚を失いつつあった。
そして、ついに敗北を決意したヒトラーは、ある重大な決意をすることになる。
(2004/ドイツ) ★★★★☆
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秘書から見たヒトラーの姿。
「人間・ヒトラー」を描くことが今までタブーだったのだと、改めて思い知らされました。
けれど、それもまた、ヒトラーの一面でしかないのでしょう。
秘書のユンゲも、ヒトラーの謎には迫れない。
けれど、決して知ることの出来なかった部分を知ることは出来た。
その昔、ヒトラーがどのような人で、その最後が地下トンネルでの自殺だと知った時に、周りにいたであろう人たちはどうしたんだろうって思っていた。
その疑問を深く追求することもなかったけど、この映画でヒトラーの最期に向けての準備を興味深く見守りました。
側近達や近しい人と最期のお別れまでして、ヒトラーの自殺行為が周知の事実だったのは驚きです。
段取りまで行われて、まるで普通の自殺とは違う。
死ぬことよりも死体を消滅させることが大事なようでした。
終焉を迎えようとしている末期の戦場と、無機質な地下空間。
ピリピリとした緊張感が漂う極限状態に見えてくる人間の本質。
真実が耐え難いものであればあるほど、その真実と向き合うことは困難を伴う。
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