« グッドナイト&グッドラック | トップページ | ヒトラー ~最期の12日間~ »

2006年5月18日 (木)

亀も空を飛ぶ

Turtles_can_fly 戦争が奪うもの。 戦争が残すもの。 

■あらすじ■

2003年春、イラク北部クルディスタン地方の小さな村。 
この村では、子供達は地雷を掘り出しては仲介人に買い取ってもらい、わずかばかりの現金収入を得ている。 

そんな子供達のリーダーで便利屋のサテライトは、村の大人からも重宝されている。 

しかし、間もなく戦争が始まろうとしているのに、一向にアメリカ軍の動向が分からない。 

村の大人は衛星放送を受信するためのパラボラ・アンテナをサテライトに設置してもらうが、肝心のニュースは英語放送で誰も理解できない。 

ある日サテライトは、ハラブジャから来たと言う 赤ん坊を連れた難民の少女アグリンに恋をする。 
そして彼女には、地雷で両腕を失った兄がいることを知り、その兄に予知能力があることに気付く・・・。

(2004/イラク・イラン) ★★★★★

-----------------------------

TVでは知ることの出来ない世界。 

視聴者に受け入れられやすいように編集された映像ではなく、そこに息づいたありのままの生活がリアル。 

でも、これは「映画」であって、「ドキュメンタリー」ではないから、役柄もストーリーも「本物」ではない。 
なのに、そこに「本物」らしさを感じるのだ。

演技をしたことのない子供達の表情。 
傷ついた土地。 
それは、「本当」なのだと圧倒的に迫ってくる。 

戦場や戦争が身近にあることが、すでに日常になっている世界。 

考えられないけど、それが「現実」なのだと思い知らされる。

そこで生きてゆく為に知恵を絞り、危険に身をさらし、子供達は地雷を捜す。 
時には大きな代償を払って。

そんな子供達を、大人達は道具のように扱う。 
まるでスペアがあるみたいに。

足を失った子供。 腕を失った子供。 取り戻せない身体の一部。 

それでも、逞しく生きる。 

けれど、傷ついたのは肉体だけではないのだ。 

心をズタズタに引き裂かれている。 

弱いものばかりが代償を払うハメになるのが痛ましすぎる。 

でも、目をそらさずに、知ることから始める。

|

« グッドナイト&グッドラック | トップページ | ヒトラー ~最期の12日間~ »

Cinema 2006」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/129220/10148102

この記事へのトラックバック一覧です: 亀も空を飛ぶ:

« グッドナイト&グッドラック | トップページ | ヒトラー ~最期の12日間~ »