NOTHING [ナッシング]
どんな不幸な状況下であっても、そう言って励ましてくれる友達がいること。
「CUBE」のヴィンチェンゾ・ナタリ監督による、2人の(青年とは言いがたい)男達の友情物語。
■あらすじ■
デイブとアンドリューは9歳からの親友同士。
協調性がなく幼い頃から周囲に嫌われているデイブ、極度の心配性により家から出られなくなった引きこもりのアンドリュー。
2人はお互いの欠点を補いながら一緒に生活していた。
ある日、2人は次々と襲いかかる“不幸”により、世の中全てが嫌になってしまう。
その瞬間、彼らが目にしたものは・・・。
(2003/カナダ・日本) ★★★☆
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「いなくなってしまえ!」 「消えてしまえ!」
本当に願いが叶ったら、世界はどうなるのだろう?
突然、そんな世界に迷い込んだデイブとアンドリュー。 でも、何故?
「CUBE」でも そうだったように、答えは出ずに【NOTHING】の世界をひたすらぐるぐる・・・。
CGの使い方も「リアル」と言うより「ペイント」っぽくて、ポップでコミカルな仕上がり。 音楽もキュート!(笑)
モノで溢れかえった家の中と、何もなくなった【NOTHING】の世界。 スクリーンの使い方も面白かったし、独特の空間の美学があるよね。
「トーフのよう」と言われた【NOTHING】の床?地面?を歩いてみたい。 トランポリンみたいに飛び跳ねて、なんだか楽しそうだった~。
それでも腹は減るし、怒りもわく。 【NOTHING】の力で「空腹」まで消してしまうのは面白かったです。
けれど、「食欲」を消したところで 身体を動かすにはエネルギーが必要だし・・・などと真剣に見てはいけない映画なのだと途中で気付きました(笑)。
あまりのバカバカしさに失笑・・・かと思えば、シリアスな展開も見せ、緩急のつけ方が上手かったです。
対人恐怖症で外出恐怖症で、ゴミ出しも出来ないアンドリューが最初からツボだったんですけど、見違えるような変貌を遂げます。
オドオドキョドキョド、甲高い声で悲鳴のように話す、小心者の、あのアンドリューがねぇ・・・、まさか、あんな風になるとはねぇ・・・。
いけ好かない、お調子者として登場したデイブも、だんだん友達思いのいい奴に見えてきたりする。
そんな2人の関係の変化や、変貌も見所。
あそこまで無くさないと、大事なことに気付けない2人は、やっぱり、ちょっと、どうしようもないけど(笑)。
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