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2006年5月29日 (月)

嫌われ松子の一生

Memories_of_mastuko 不幸の絶頂は幸福?

原作はかなり前に読んだのですが、まるで松子を好きになれず、中谷美紀の「この役をやるために女優を続けてきた」と言う発言には、心底驚きました。
どんな暗い映画が出来上がるのかと思ったら、カラフルポップ&コミカル!!

「下妻物語」にもビックリさせられたけど、今回もスゴイ!
 あの原作をここまで味付けするなんて! 

■あらすじ■

昭和22年、福岡県の川尻家に長女として生まれた松子(中谷美紀)。 
彼女は23歳で教師をクビになり、それまでのエリートから転落して家を飛び出してしまう。 
そこからの松子の人生は、坂道を転がり落ちるかのごとく不幸の連続。 
さまざまな男と出会っては、松子の選択は不幸へと繋がる。

そして、53歳になった松子は荒川の河川敷に死体となって発見される。 

それまで松子と言う伯母がいたことも知らなかった甥の笙(瑛太)は、松子の生涯を探っていく。

(2006/日本) ★★★★

【その他の出演者】…宮藤官九郎、劇団ひとり、香川照之、柄本明、市川実日子、柴咲コウ、片平なぎさ、ゴリ(ガレッジセール)、武田真治、荒川良々、谷原章介、BONNY PINK・・・

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行き当たりばったりの人生。 
だけど、どんな不幸のどん底からも這い上がれる力を持ったしぶとい人間。
それが、松子。

もう人生終わったと 何度思っても、その都度 浮上できるのは「好き」とか「君が必要だ」とか甘い戯言に騙されて。 

必要とされている。 
自分を欲してくれる人がいる。

そこに安心感を得る。

と言うのも、幼い頃から父親からの愛情を求め続けた松子は、満たされないものを抱えているから。 

そうして松子の行き場のない愛情は積もり積もって、自分を必要としてくれる人に惜しみない愛情を注ぐ。 
いつだって全力投球で。 

必要以上に頑張ってしまったり、愛されたいから我慢しちゃったりってのは、なんとなく解かる。 

でも、でも、松子の場合は極端すぎるー! 
しかも、男を見る目がないし、終いには誰でもいいんじゃないかと思うほど。

教え子の龍 洋一(伊勢谷友介)に寄り添う松子だけど、
「一人よりまし、さみしいよりまし(だから、一緒にいる)」って言うのは哀しすぎます。 

「好きだから一緒にいる」のが健全だと思うし、そこまで孤独を抱えているようには思えなかったけど、結局、松子には持て余した愛情を注ぐ『対象=男』が必要なんだよね。 

(ちなみに、私が持て余している愛情の対象は『映画』です!笑)

松子は神の存在のようにも語られるけど、龍にとってはそうかもしれないけど、やっぱり私は違うと思う。

松子が全力で人を愛するのは、愛した分だけ自分を愛して欲しいから。 
いつだって、ちゃんと、見返りを求めてる。 

だけど悲しいかな、誰も松子の愛情に応えてはくれないのだ。 

それが、松子の不幸。 

端折っている部分もあったけど、自分の中でフォローしながら楽しく鑑賞しました。

ラストのフィナーレは感動的ですらありました。

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