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2006年6月29日 (木)

迷宮の女

Dedales キャッチコピーは「犯人なのに、犯人じゃない」。
気になる~!!

しかも「連続殺人犯の心の中には、7つの人格が潜んでいた。」とか書いてある。
ちょっと「“アイデンティティー”」っぽいですね。

いざ、迷宮の中へ!

■あらすじ■

パリの歓楽街で発生した不可解な連続殺人事件。 
しかし、ほどなくクロード(シルヴィー・テスチュ)と名乗る一人の女が逮捕される。

だが、容疑者である彼女の心は7つの人格に支配されており、その闇に包まれた謎を解くため心理カウンセラーのブレナック(ランベール・ウィルソン)が呼ばれる。

クロード逮捕の6日前、異常犯罪のスペシャリストでプロファイリング捜査官のマチアス(フレデリック・ディーフェンタール)が殺人事件の捜査に当たる。
彼独自の方法で事件の真相に迫っていくが・・・。

(2003/フランス) ★★★★★

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クロード役のシルヴィー・テスチュに脱帽!
「多重人格」と言う難どころを上手く演じてます。 人格の演じ分けがすごく上手い!! 

顔の表情、声の出し方はもちろん、歩き方やちょっとした仕草でまるで別人。
すごい女優さんですね~。 

テゼ、アリアンヌ、ミノトール・・・クローゼの中に次々に現れる人格たち。 そんなクローゼを前にしてたじろぐブレナック。

その「クローゼとブレナックの面談」と平行して、クローゼ逮捕のいきさつ=「マチアスの捜査」が描かれ、連続殺人事件の全容が明かされていくストーリー展開も良く出来てました。 

時系列からすると、マチアスの捜査は過去のことになるわけだし、なんとなく察しは付くのですが、ここにギリシャ神話のミノタウロスが上手く絡んできて飽きることはありません。 

クロードの幼児期の虐待、ミノタウロス誕生の秘密。 連続殺人事件と多重人格障害を上手く絡めてありますね。

「“アイデンティティー”」でも「ええっ、そんなことって!」と思ったけど、今作でも「ええっ、そんなことって!」って思いました(笑)。

全く考えてなかったオチだったよー。

でも、後から思い返すとちゃんと「ヒント」は散りばめられていたんだよね。 

ネタバレになるので、あまり多くを語れませんが なかなか面白い作品を見ました。 「“アイデンティティー”」が好きな人は、是非。

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2006年6月27日 (火)

ホワイト・プラネット

The_white_planet2003年 「WATARIDORI」
2004年 「ディープ・ブルー」
2005年 「皇帝ペンギン」

ここのところ、コンスタントにネイチャーものを鑑賞している。

鳥、海、ペンギンと来て、今回の舞台は北極!
予告編からホッキョクグマに心奪われ、楽しみにしていたのですが・・・。

う~ん。
これで北極を極めることになってるのかなぁ。

北極と言えば「ホッキョクグマ」と「アザラシ」くらいしか すぐには思い浮かばないけど、想像以上にたくさんの生き物が生息している。

「ジャコウウシ」の大激突も迫力があったけど、急流に流されながらも川を渡って大移動する「カリブー」の大群はすごかった。
でも、海の天使「クリオネ」や「ザトウクジラ」の狩、「ホッキョクグマ」の子育てなんかはNHKの番組や「ディープ・ブルー」で、すでに見たことある・・・。

北極の一年を通した生態系の紹介ってカンジで、思った以上の情報や新鮮な驚きや感動が少なかったのが残念です。

それでも、ホッキョクグマの生まれたばかりの赤ちゃんや、パニックに陥るアザラシの赤ちゃん。
どうやって撮影したのかと思うほどに近距離で表情豊かな姿を目の当たりに出来る。

動物たちのための北極ではなく、地球規模で北極が必要な存在なのだと言うことが描かれていれば、「今世紀中には消えてしまうかもしれない世界」と言うメッセージも、もっと強く伝わったと思う。

ただ、涼めることは請け合いです(笑)。

(2006/フランス・カナダ) ★★★

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2006年6月26日 (月)

グッバイガール

Goodbye_girl さよなら、またあとで。

■あらすじ■

ニューヨークに住む男運のない元ダンサーのポーラ(マーシャ・メイソン)と娘のルーシー(クィン・カミングス)。 

またしてもポーラは男に逃げられ打ちひしがれるが、そこに次の入居者である役者のエリオット(リチャード・ドレイファス)がやってくる。

すったもんだの末に3人で同居することになるのだが・・・。

(1977/アメリカ) ★★★★

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ポーラとエリオットの舌鋒戦がすごい(笑)。 ああ言えばこう言う。
そこで2人のキャラクターがはっきりするから、敵対的な態度を取るポーラの変化が見物でした。

シングルマザーなだけあって逞しく、芯の強い女性。 
エリオットが「そんな態度だから男が逃げ出すんだ」と言うくらい、かわいげがなく気性が荒い(笑)。

一方のエリオットもイケメンじゃなくて、野暮ったいと言うか、もっさりしていると言うか、ちょいダサ目の人。
セクシーじゃないけど、ギリギリのラインで気になる異性の範疇に納まってるカンジ。
ほんとにギリギリんとこでね(笑)。

職業が(元)ダンサーや役者ってことで、セリフに演劇関係のこともちらほら。
知っているとより楽しめるのかもしれないけど、知らなくても面白かったです。
「アカデミー賞取ってね。」のセリフには思わずニヤリ。
今作でリチャード・ドレイファスはアカデミー賞主演男優賞を受賞しました。

この映画で特に好きなのは、ポーラの心境の劇的な変化(笑)。
もう男はこりごり、もう恋愛なんかしない。 そんな風に恋を諦めて、心に防波堤を築いて、誰も侵入して来ないよう注意していたのが「猛アタック」で撃沈。

ええぇー!とも思ったんだけど、本当はそんなこと思ってたんだって言うポーラの独白も興味深かったし、「私ってロマンスに弱いの・・・」。 
急に少女のように乙女モード全開!!
虚勢を張ってても、本当は心の中では絶えず揺れてて、求められると滅法弱い。 
なんか分かる~(笑)。 
共感してしまい、ポーラがかわいい人に見えてきましたっ! 
最初の剣幕が嘘のようです。

ラストでは旅立つエリオットを信じられなくて疑り深いポーラには、じれったくなっちゃった。
でも、そんな全てを見越したようにわざと・・・なエリオットは、なかなかのやり手(笑)。
って言うか、ポーラも実は確証が欲しかっただけで、ホントに信じてないわけじゃなかったんだと思うー。 
ほんと、いいコンビです(笑)。

ルーシー役のクィン・カミングスちゃんも好演!

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2006年6月23日 (金)

STAY/ステイ

Stay 前売り券の特典に付いてきた「ルービック・キューブ」が解けないんです!

■あらすじ■

21歳の誕生日の夜に自殺すると予告して姿を消したヘンリー・レサム(ライアン・ゴズリング)。 

ヘンリーを救おうと必死で追いかける精神科医サム(ユアン・マクレガー)。

ヘンリーは未来を予言できる謎に満ちた青年で、何故かサムが持っている結婚指輪に興味を抱く。
それはサムの元患者で今は恋人のライラ(ナオミ・ワッツ)に渡せぬまま、ずっと握り締めている指輪だった。

やがてヘンリーの謎を追うに従って、サムの現実が奇妙に歪みだす。

(2005/アメリカ) ★★★☆

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この奇妙な映画は最後まで観たら、判る。
けど、より理解するためにもう一度始めから観なくてはって思う。 
判ったけど解かってない(笑)。

これはスリラー? ミステリー? そういうんじゃない気がする。
観終わって「ドニー・ダーコ」を思い出した。 あの奇妙で難解な映画に似てる。 作風は似てないけど。

五感から特に視神経から入ってくる情報は絶大だから、脳みそって絶えず編集とトリミングを繰り返して、情報を適切な大きさにしているらしい。
その大事な機能が失われたら、一体どんなことになるんだろう。

なんて表現したらいいのか分からないけど、カットを多用した映像や、歪んだビジュアル、どこまでも続く螺旋階段、繰り返す日常・・・。 
現実なのに歪んでる。 そのカンジが上手く出ていたと思う。

監督は「チョコレート」と「ネバーランド」のマーク・フォスター。 こんな作品を撮るとは意外でしたが、これからも注目したいです。

いろんな「謎」が仕掛けてあって 完全には理解できていないんだろうけど、ラストシーンでおおよその全体像が見えた時、切なくなってしまいました。

気になっていた「サムのズボンの裾が短い謎」は〈キーワード〉を手に入れて ようやく分かったけど、双子と三つ子には気づかなかった! 
今度見るときは注意してみよう。

※公式HPに入力する〈キーワード〉は「ブルックリン橋」だよ。

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2006年6月22日 (木)

RENT/レント

Rent 歌う! この瞬間を生きる。 

■あらすじ■

1989年12月24日、ニューヨークのイースト・ヴィレッジ。
古いロフトの一室に住むロジャー(アダム・パスカル)とマーク(アンソニー・ラップ)は滞納している家賃を払う当てもなく、とうとう電気も暖房も止められてしまう。

ロジャーはかつて人気ロックバンドで活動していたが、恋人がドラッグ中毒の末エイズにかかって死んでしまってからは部屋に引きこもって暮らし、自身もHIVに感染している。

ドキュメンタリー映像作家を目指すマークは、パフォーマンス・アーティストのモーリーン(イディナ・メンゼル)にフラれたばかり。 
しかも彼女の新しい相手はジョアンヌ(トレイシー・トムス)という女性弁護士。

そんな二人のもとに親友の哲学教授トム・コリンズ(ジェシー・L・マーティン)が街に戻ったと電話をかけてくる。
しかしその直後に強盗に襲われる。 
負傷した彼に声をかけたのはドラッグ・クイーンのエンジェル(ウィルソン・ジェレマイン・ヘレディ)だ。 
ともにHIVに冒されていることを打ち明けた二人は恋に落ちる。

ロジャーたちのもとに、モーリーンが計画している「抗議ライブ」を中止させようと大家のベニー(テイ・ディグス)がやってくる。
ベニーは以前、ロジャーとマークのルームメイトだったのが、資産家の娘と結婚して立場が変わり、今ではロフトの住人たちから敵と見なされている。  

その夜、部屋に一人でいたロジャーのもとに階下に住むナイトクラブのダンサー、ミミ(ロザリオ・ドーソン)がロウソクの火を借りにやってくるが・・・。

(2005/アメリカ) ★★★★☆

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すごいミュージカル!! 今までのミュージカルとは全然違う!
何がすごいかって、全編歌い通し!
まるで歌ってないと死んじゃうみたいに、歌い続ける。

一分一秒が惜しいんだ。 
生を刻まないと苦しいんだ。 
何かを表現しないと生きてゆけないっ!

オープニングの「Seasons of Love」と、次のシーンの「Rent」は圧巻でした~。
他の楽曲もそうですが、とにかく耳に残るものばかりでパワフルだけどメロディアス。
歌に乗せて会話をするから、伝えたいことはダイレクトに伝わる。

もし私が今、誰かに恋をしてたらきっと今すぐ告白しに行かなきゃっておもったと思う(笑)。
好きな人にぶつかっていくのって勇気が要るけど、そんな勇気をこの映画からもらえそう。
みんな、ぶつかりあってばかりいる。
好きじゃないと向って行けない。 愛がないと受け止められない。

映画に登場するそれぞれが個性的でステキだけど、目を引いたのはエンジェルとマーク。
エンジェルはHIVに感染しているけど、ポジティヴにみんなを明るい光で照らす、その名にふさわしい存在でした。
エンジェルみたいに愛せたら・・・。 本当にそう思う。 
マークはカメラがポイントです。 
マークのカメラは私たち観客の目。 私たちはマークのカメラを通して物語を見る。 
もちろん、それは構成上だけであってホントは違うけど、それでもマークのことはすごく意識してた。

ミミとジョアンヌ以外の6人は、ミュージカルの初演の時のメンバーだそうで、役にハマっているのはもちろん、歌唱力も最高。
「ホーム・アローン」や「ハリー・ポッター1&2」のクリス・コロンバスが監督なのは、意外を通り越して不安だったけど(失礼な)良かったです。
初演のメンバーを揃えたのはクリス・コロンバスの意向で、若いときに同じような「レント」生活を送っていたと聞いて納得。 
並々ならぬ情熱は伝わってきました。 

ミュージカル「RENT」の脚本、作詞、作曲を手がけたジョナサン・ラーソンは、プレビュー公演の前日に35歳で急逝。 
世に出たとこからドラマ的で奇蹟のような作品。

振り返らずに、上を向いて、今を生きることに集中できたら。
でも、もう遅いかな。 
手を抜くことを覚えて、言い訳を覚えて、頑張らないことも大事だと虚勢を張る、現在。
映画の中のギスギスしたギリギリの感じが今とシンクロしなかった。

出来ることなら、中学生の私にこの映画を見せたかったよ。
あの頃は訳の分からない力に流されて、一分一秒を無為に過ごしていることが取り返しの付かないことなんじゃないかと恐怖に怯えてた。

何かに我武者羅に打ち込めること自体が素晴らしいことだよね。
それが例えば仕事であれ、勉強であれ、恋であれ。

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2006年6月21日 (水)

タイヨウのうた

A_song_to_the_sun 難病モノは苦手だけど、予告編から好感が持てたので観てきました。

■あらすじ■

16歳の雨音薫(YUI)は昼間は眠り、陽が沈むと毎夜ギターを持ち駅前の広場で歌う、昼夜逆転の生活をしている。

薫は太陽の光に当たれないXP(色素性乾皮症)という病気なのだ。

午前4時。 
日の出前に帰宅した薫は部屋の窓から外を眺める。 
そこにいるのはサーフボードを抱えた名前も知らない少年。 

(2006/日本) ★★☆

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前半は恋の甘酸っぱさと気恥ずかしさが同居。 
ぎこちない空気感がよく出ているかと思えば、ギクシャクしているようにも感じたり・・・。 
でも10代の話しだし、薫はピュアな心を持った少女ってことで許せます。 

最近の歌謡界についてはさっぱりついていけなくて、全く分かりません。 
当然、「YUI」というシンガーソングライターのこともこの映画で知ったのですが、さすがに歌は上手かったです。

相手役は塚本高史。 
でも、薫のお父さん役の岸谷五朗が良かった!

前半は薫の恋模様が展開、後半は夢と病気に向き合う典型的なパターン。 
映画もぐんと盛り上がっていきますが、型からはみ出ることがなかったのは残念かも。
孝治もすごく物分かりが良くて、いい人過ぎる程にいい奴だし。 
だから安心して観ていられるって言うのもあるけど、物足りなさもあり。

恋愛、病気、夢。 
随所にツボを押さえてはいるけど、重たい映画にしたくなかったのか、薫の病気が進行していくにつれ、描写がアッサリしてくるんだよね。
そして、つらいところは見せないまま薫の死が語られるのだ。

いいとこ取り? ちょっと、キレイ事すぎるんじゃ?
天邪鬼な私はかなり冷めた見方をしていたようです。

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2006年6月19日 (月)

DEATH NOTE デスノート[前編]

Death_note 頭の良すぎる人の考えることは分からない。

■あらすじ■

退屈な死神が人間界にノートを落とし、退屈な天才がそのノートを拾った。
〈このノートに名前を書かれた人間は死ぬ。〉それは文字通り、人の死を決定づける“死のノート(デス・ノート)”。

神だけに許された究極の道具を手に入れたのは、誰にも負けない頭脳を誇る全国トップのエリート大学生、夜神月(藤原竜也)。

やがて彼は、理想の世界を築き上げていくことを決意し、自らの手で世界中の犯罪者を裁き始める。

一方、ICPO(インターポール)では、一連の事件を捜査するべく、謎の名探偵「L(松山ケンイチ)」を日本の警視庁に送り込んでいた。

(2006/日本) ★★☆
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原作は読んだことがないけど、「このノートに名前を書かれた人間は死ぬ。」。 それだけで興味津々。

どうかな?って思いながら観てきたけど、まずは原作未見者のためにもわかりやすい作りになっていてホッとしました。
原作読んでない奴のことなんか知らねーよっ!って突き放されたらどうしようもなかったから(笑)。

死神リューク(声:中村獅童)のCGは、のっぺらーとしてフィギュアっぽい質感で重量感がないように感じたけど、そもそも死神だしなぁ。 
重量感なんて必要ないのか? 
でも、観ているうちに慣れて気にならなくなりました。

でも、もっと活躍するのかと思ってた。 
ノート落としただけ? リンゴ齧っているだけ?

あとはFBI捜査官レイ(細川茂樹)とその婚約者・南空ナオミ(瀬戸朝香)のやり取りとか、ところどころ漫画を劇化するおかしさがあったけど、及第点をあげてもいいかなと思います。

でもいま一つ、緊迫感に欠けました。
特にバスジャックや美術館のシーンで、もっと緊迫感があれば良かったと思うけど、全ては計算されていたのなら緊迫感がないのもそのハズで、そのことも計算して緊迫感がないよう演出してたらスゴイと思う(笑)。

原作を読んでいないから単純に主人公目線で見ていたけど、どんどん付いていけなくなり最後には主人公の「善悪」の見分けが付かなくなりました。

結構、非情なんですね、主人公。 
恋人をないがしろにする主人公ってどうなの~? 
原作の主人公も、こんないけ好かない奴なんでしょか。 

しかも、当初の目的の「理想の世界」を築き上げることが、「打倒・L」に変わってる(笑)。 

一方の「L」は、その存在自体が正体不明でした(笑)。 
後編になれば謎が解けるのでしょうか?

どんな結末を迎えるのかもちょっと気になるけど、主人公と「L」の頭脳戦よりアイドル弥美砂(戸田恵梨香)の存在が気になります!
弥美砂が拾うもう一つの「デス・ノート」は一体誰が落としたの? リューク?
美砂がキラを慕う理由は?

原作未見者には大いなる謎を残したまま前編が終わりました。

※後編の感想はこちら→「DEATH NOTE デスノート the Last name

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2006年6月17日 (土)

サマータイムマシン・ブルース

Summer_timemachine_blues 今日の続きは、昨日の続き・・・。

■あらすじ■

暑すぎる夏、とある大学の「SF研究会」部屋。 
ぐったりと夏休みを過ごす5人の男子学生と、2人の女性写真部員。 

前日にクーラーのリモコンが壊れて猛暑に悩まされるなか、部屋の隅に突然タイムマシンが!! 

3人の先発隊が「昨日」に帰って壊れる前のリモコンを取ってくることになる。

(2005/日本) ★★★☆

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面白かったって言うより、よく出来てるという印象。

先発隊3人組のおバカぶりと、時々ゆるい(?)ぬるい(?)展開が、微妙にダメでしたが、こじんまり良くまとまってるなと思います。 

未来人・田村(本多力)のいもダサいカンジがたまらないですけど(笑)、個人的に気になったのは曽我くん(永野宗典)!! 

最初にノリでタイムトラベルさせられちゃう乗り物に弱い曽我くん!!

「Pilot」のロゴTを着てるが故に不運に見舞われる曽我くん!!

こういう人、たまらなく好きです(笑)。 

他にも、穂積(万年)助教授役のの佐々木蔵之介さんが良かった♪ 

タイムマシンを誰が作ったのかは語られないけど、もしかしたら・・・って思わせるもんね。 
作りそう。 作れそう(笑)。 

たぶん笑いのツボが微妙にずれてて、あまり笑えなくて多少イライラしたりもしたんだけど(笑)、リモコンひとつで時間のスペクタクルを生み出したのはすごいと思う。 

ところどころで先が読めちゃうんだけど、それでも面白かったです。

でも、面白いのは分かるのに、笑えない自分が嫌!!(笑) 
ちょっと、ジレンマ。

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2006年6月15日 (木)

白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々

Sophie_scholl 受賞は逃しましたが、本年度、アカデミー賞外国映画賞にノミネートされていました。 

その前年には、「ヒトラー ~最期の12日間~」がノミネートされていました。 
同年代の(実話)映画ということでも、チェックしておきたいです。 

■あらすじ■

1943年、30万人の兵士を犬死させたスターリングラードの大敗以降、劣勢の戦況をひた隠しにし、ヒステリックに全面戦争の勝利を叫ぶヒトラー独裁政権末期。 

そんな中に、「打倒ヒトラー!」の文字を町中の壁に書き、ヒトラー政策を批判した郵便やビラなど非暴力的な活動で国民に「自由」を呼びかけた“白バラ”と言うグループが存在していた。

兄のハンス(ファビアン・ヒンリヒス)と共に、白バラに参加していたゾフィー・ショル(ユリア・イェンチ)は、メンバーの中の紅一点。

その日、ハンスが余ったビラを大学構内に配置すると言い出し、ハンスとゾフィーのコンビで翌日決行することになる。

(2005/ドイツ) ★★★★★

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ヒトラー政権下でレジスタンス活動していたドイツ人の映画って、新鮮でした。

そのような人たちがいないとは思っていなかったけど、いままで観た映画の中では、大体においてユダヤ人を助けたりとか・・・。 

自分たちの信念を掲げ、言葉で訴え出たゾフィーたちの存在を知る事が出来て良かったです。 

混乱や統制の最中で、真実を見極めることは難しい。 

抵抗するより服従する方が楽。 

そんな時代にあっても、自分の信念を失うことなく、良心に従う。

映画はゾフィーが逮捕される前日から、裁判にかけられるまでの6日間を描く。

逮捕から5日後に裁判にかけられ、通常49日かける裁判は1日で終わる。 

裁判のシステムは良く分からないけど、ベルリンの壁、崩壊後に新たに出てきた資料を基に脚本が書かれただけあって、尋問官モーア(アレクサンダー・ヘルト)とのやり取りは見応えがありました。

それに、白バラの『第6号ビラ(ゾフィーたちが逮捕されることになったキッカケのビラ)』が連合軍の手に渡り ミュンヒェンの空から大量投下され、「ドイツの良心」として今なお「白バラ」の存在が受け継がれているという事実。 

先見の明があったというだけでなく、良心に従って行動を起こした人がいることが、敗戦直後のドイツ人には響いたと思うし、誇りになったのはよく分かる。

難しいこと抜きにしても、ゾフィーの信念を貫く姿には感銘を受けます。 

人間は気高くもなれるし、とことん落ちることも出来る。 

その両者を見つめて映画に出来るドイツってすごいと思う・・・。

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2006年6月12日 (月)

インサイド・マン

Inside_man 動機が弱い。

■あらすじ■

マンハッタン信託銀行で人質をとり立てこもる事件が発生。 
犯人グループのリーダーは頭脳明晰なダルトン(クライブ・オーウェン)。

銀行に立てこもった彼らは50人の人質全員に自分達と同じ格好をさせるという作戦をとる。 

現場に急行した捜査官フレイジャー(デンゼル・ワシントン)は犯人側からの“型通り”の要求に疑問を感じながらも、交渉の糸口を見つけられずにいた。

そこに、銀行のケイス会長(クリストファー・プラマー)じきじきの指名によって敏腕弁護士ホワイト(ジョディ・フォスター)が現場に乗り込んでくる。 

(2006/アメリカ) ★★★

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オスカー俳優の共演も楽しみでしたが、社会派作品を多く撮ってきたスパイク・リー監督のエンターテンメント作品というのも楽しみでした。 

完全犯罪の映画は結構、好きだし! 面白い作品も多いよね。

今回の「インサイド・マン」は、前半はかなり面白かったです。 
人質を移動させて誰が犯人か(人質たちに)混乱させたりして、ほほう~と思いました。

それに「アラブ人=テロリスト」と言う偏見や人種差別を無理なく提示して見せるのは、さすがスパイク・リーでした~!

でも、犯人とフレイジャー捜査官の接触が多くて、だんだん緊張感が緩むんだよね。 

後半の展開は驚きが あまりなかったです。 

人質の無事を確認するためにフレイジャーが銀行内に入って行くのはビックリしたけど、ホントに人質の無事を確認しただけだし・・・そこで、事件のヒントも何も掴めないなんて、ちょっとどうなの? 

一応、「切れ者捜査官」と言うことらしいけど、そんな感じはしないんだよね。 

一方、犯人側のリーダー、ダルトンは超然としていてカリスマ性もあるけど・・・
犯行宣告で「自分が何者」で「いつ」、「どのように」銀行強盗するのかを語られても「何故?」の疑問が消えない。

悪事は悪臭を放つ。 

その通りだとしても、ケイス会長の「秘密」はどこから手に入れたのでしょう? 

人の記憶までは消せないのに、それは、「秘密」足りえるのか?

「秘密」の入手先の疑問は最後に車に乗っていた人物が、パズルのピースを埋めてくれそうですが、それでも出来上がったパズルを眺めて すっきりしない気持ちが残りました。

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2006年6月 8日 (木)

佐賀のがばいばぁちゃん

Saga_no_gabai_baachan 島田洋七のファンだからではなく、両親が佐賀県出身だからだと思うのですが、家にこの本が置いてあって読んだことあるので、映画化されると聞いた時には、ちょっと心配になりました。 

だって、かなり面白かったんだもの。

■あらすじ■

戦後間もない広島で、原爆症の父親を亡くし、居酒屋で懸命に働く母(工藤夕貴)と兄の三人暮らしの明広は、母の元をひとり離れ、佐賀にある祖母(吉行和子)の家で暮らすことになった。

夫の死後、7人の子供を女でひとつで育て上げた祖母は、今も現役の掃除婦として働き、かなり古くなった家で一人暮らしをしている。

広島の家よりも、更に貧乏な家だったけれど、明広は ばぁちゃんから貧乏だけれど楽しく生きる哲学を学ぶ。

(2006/日本) ★★★★ 

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「がばい」とは、佐賀弁で「すごい」の意味。 

両親は佐賀出身だと言っても、標準語(共通語)圏内に育ったために、方言はまるで話せません。 

お国言葉を話せる人って良いなって思う。 2ヶ国語を話せるみたいで羨ましいぃ~(笑)。 

ばぁちゃん役の吉行和子さんは九州出身じゃないからって、私の母親は心配していたけど、元々、方言に弱い私は気になることなく映画に集中(笑)。

ほのぼの、ほっこり、じんわり、沁みました。。。

心配することなんか、なかったみたい(笑)。 

脇にも山本太郎とか、芸達者な人が出演していたから安心だったけど、子役も良かったです。

運動会のお弁当とか、マラソン大会とか、エピソードが素敵。 

だけど、なんて言ったって、ばぁちゃんの存在の大きいこと!  

ケチなんかじゃなくて 節約上手なばぁちゃんは、今で言うエコロジストで「MOTTAINAI」精神の持ち主。 

大切なことを教えてくれます。 

そんな偉大な ばぁちゃんの知恵袋を「本」や「映画」でたくさんの人と共有できるのが良いよね。 

原作との一番の違いは、ばぁちゃんの家! 
原作では藁葺き屋根のおんぼろ家だったのが、映画では立派になっていて驚き! 

ばぁちゃんの精神性を表して、そうなったそうです。 

劇場鑑賞者の「佐賀県出身」比率を知りたくなってしまったのですが、ご年配が多かったので若者にも是非、観て欲しいです!

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2006年6月 7日 (水)

ポセイドン

Poseidon 1972年、「ポセイドン・アドベンチャー」のリメイク。

映像に酔う前に、前、左右からのビール臭攻撃にあい、アルコールに酔いそうでした・・・。 

■あらすじ■

豪華客船「ポセイドン号」では、新年へのカウントダウン・パーティーが開かれている。 
しかし、その頃、海上では巨大波“ビッグ・ウェーブ”がポセイドン号に向って、猛烈なスピードで迫っていた! 

(2006/アメリカ) ★☆

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※【ネタバレあり】…未見の方はご注意下さい。

この手の映画はあまり興味がないのですが、見る時には「誰が生き残るか」に注目して観てしまいます。 

子供が死ぬと重くなるので、コナー君は生存確定(笑)。 
ヒロイン的存在のジェニファー(エミー・ロッサム)も生存確定。 
残りはどうかってところですが・・・。

意外と生き残ったな、と言うのが率直な感想です。 
やっぱり、死人ばかりだと気が重くなるからでしょうか。  

あくまで客を先に避難させようとして無念の死を遂げるウエーターのマルコは、生き残るための残酷さを提示して、かなり重いんだけど、あまり悩まずにストーリーは進む。

悩んでる暇はないってこと? それはそうかもしれないけど・・・。

潜水するところでエレナが最後について来るっていうのは、なさそな展開。 

レディ・ファーストの精神がある欧米らしくないよね。 おじいちゃんは気にしてあげてたけどさ。 

別の見方をすると、ゲイは生き残るけど、密入国者は死んじゃう。 
生き残っているのは全員が白人。 

ピラミッドの頂点にいる人しか生き残れないのかなぁ・・・。

そもそものポセイドン号が転覆した後、ちらりと映る 怪我人を介抱したりする姿に助け合い精神の素晴らしさを感じたけど、生き残るためにその人たちを置いて行くわけだし

あまりの犠牲の大きさに、生き残った人たちに対しても良かったねと素直に喜べなかったです。 

でも、そこまでの深刻さや重みは、ほとんど感じさせないけど。

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2006年6月 5日 (月)

花よりもなほ

Hana_yorimo_naho 江戸長屋の人情話。

「誰も知らない」の是枝裕和監督作品。 

■あらすじ■

元禄15年、生類憐みの令が出ていた頃の冬。 
貧乏長屋に住む、青木宗左衛門(岡田准一)は父の仇を討つべく江戸に出て三年。 

けれども宿敵、金沢十兵衛(浅野忠信)をなかなか見つけられず、長屋の貞四郎(古田新太)にガセネタをつかまされる日々。

そんな宗左の秘かな楽しみは向かいに住む未亡人、おさえさん(宮沢りえ)の姿を拝むこと。 
寺子屋を開き、慎ましく暮らしている宗左だが、おさえさんの息子の進之助に剣術を教えてほしいと頼まれ慌ててしまう。

と言うのも宗左は、長屋のそで吉(加瀬亮)に絡まれて、無残にもコテンパンにやっつけられてしまうほどに弱いへっぴり侍。
しかし、とうとう仇の金沢十兵衛を見つけてしまい・・・。

(2006/日本) ★★★★

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貧乏長屋のセットが、本当にビンボーそうで凄かったです(笑)。 
長屋の住人のキャラクターも良かったし、群像劇としてもいいとこいってるかも?

特に良かったのは貞四郎さん♪ 
何してる人なのか分からないけど(遊び人?)長屋のリーダー的存在で、切れ者ってカンジがします! 

そで吉の加瀬亮も良かった。 
この人、作品ごとに雰囲気が違って、掴みどころがない感じ・・・。 上手いよね。 

健坊役で「誰も知らない」で次男だった木村飛影くんが出ていたのは、エンドロールを見るまで気付かなかったです!! 
きっと、お兄ちゃんになってんだろうなぁ。 
ふらふらしてばかりで、じっとしていられない癖は治ったのかな(笑)。

ストーリーでは、そで吉にコテンパンにのされて落ち込んでいるかと思いきや、次のシーンでは仇の金沢十兵衛を見つけているのは、ちょっと急展開過ぎると言うか、あれれ?って思ったけど、赤穂浪士の仇討ちと絡んでいるのは面白かったです。

宗左の仇討ちが赤穂浪士の討ち入りのキッカケなんて、ビックリ☆(笑)

その宗左の仇討ち解決は、そんなのでいいの?って気もしたけど、監督の言いたいことは詰まっている気がしました。

「仇討ちしない人生」。

赤穂浪士の寺坂吉右衛門(寺島進)は宗左から影響を受けるけど、もう少し書き込んであれば説得力があったかも・・・。 

どちらかと言うと、寺坂の心の変化よりも、宗左の心の揺れが目立っていたように思います。

春になると死にたがる平野次郎左衛門(香川照之)もいい味、出てました。

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2006年6月 2日 (金)

デイジー

Daisy 「インファナル・アフェア」シリーズと、「頭文字〈イニシャル〉D」のアンドリュー・ラウ監督作品。 

香港の監督が韓国の俳優を使ってオランダで撮影。
次回作はハリウッド作品だそうで、だんだんスケールが大きくなってますね(笑)。

■あらすじ■

へヨン(チョン・ジヒョン)は、オランダで暮らす画家の卵。 
祖父の骨董店を手伝いながら創作活動を続けている。

そんなヘヨンには名前も顔も分からない幻の恋人がいる。 
どこかで自分を見守りながら、デイジーの花を贈り続けてくれるその人を待ち続けている。

そんな中、肖像画を描くため広場にいた時にデイジーを片手にジョンウ(イ・ソンジェ)が現れる。 
ヘヨンはジョンウが運命の人だと確信する。

しかし、ジョンウの正体はインターポールの刑事。 
そして、彼が追う麻薬組織の暗殺者パクウィ(チョン・ウソン)こそが本当の幻の恋人だった。

(2006/韓国) ★★☆

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3人3様のキャラクターは いいと思ったんですけど、微妙にかみ合ってないような印象も受けました。 

3人の主観が(激しく)入れ替わって独白を始めてしまうのも、あまりに喋り過ぎなきがします。 
もっと、画で見せるか、会話を増やすか、誰かに絞るか・・・。 

ヘヨンもジョンウもパクウィも、自分の中にだけ想いを閉じ込めてるところがある。 
だからこそ、すれ違いや誤解が生まれるのだろうけど、あまりに自己完結型すぎて、ちょっと苦手。 

唯一、パクウィには切なさを感じましたが、ハマるほどじゃなかったです。 
格好良かったけど(笑)。 

画面が3分割されるところとか、ラストの銃撃戦が印象に残りました。 
それに、光が溢れているようで統一感のある、景色や画面のトーンは好き。

チョン・ジヒョンは可愛いし チョン・ウソンも格好良かったけど、「恋は盲目」的な話で深みが感じられなかったです。

※【以下ネタバレあり】…未見の人はご注意下さい。

エピソードが乱雑な気がしたのだけど、ラストで一気に解決されるのかと思ってました。 
特に「キムチ」の謎は解決して欲しかった!(笑) 最後まで気になってました。

いくらパスタにキムチを混ぜて食べるからって、韓国人はいつも「マイ・キムチ」を持ち歩いているわけじゃないですよね!? 
なんで、持ってたんだろー。

それに、そのシーンでジョンウ刑事が骨董店を訪れるのが、デイジーの花が届いた後だったので、もしかしたらパクウィを追ってきたのかと思ったのに、なんだか違うようで・・・何しに来たの? 
本当に会いに来たの? もう、好きになっちゃったの?

そのパクウィ刑事が広場で狙われる件は、イマイチ解かりにくい。 
何故、狙われたのかな?

ヘヨンを助けるためとは言え発砲したパクウィは、組織にバレなかったのかな?
その組織が自分のところだったら裏切ったことになるよね? 大丈夫なの?

映画はもやもやしたまま終わってしまいましたが、パクウィがヘヨンに薬を飲ませて眠らせて、「明日になれば全て分かる」ってつぶやいた時に

もしかしてっ!って勝手なストーリーを思い描いてしまいました。

それは、実はジョンウ刑事は生きていたっていうもの(笑)。 

と言うのは、ヘヨンの個展の日にジョンウ刑事の狙いは「パクウィではなくそのボス」だと言っていたのでボスを2人で協力して逮捕するため、ジョンウ刑事は死んだ(パクウィが殺した)ことにして身を潜めていたのだ! 

それで、めでたく逮捕できた暁には、ヘヨンに真実を告げる。

こんな展開を期待してたけど、実際の映画の内容はかなり違いましたね(笑)。

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