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2006年7月18日 (火)

サラ、いつわりの祈り

Heart_is_deceitful_above_all_things 偽りの愛情。

■あらすじ■

里親のもとで暮らしていた7歳の少年ジェレマイア(ジミー・ベネット)は、ある日突然、実母のサラ(アーシア・アルジェント)のもとへと連れ戻される。

トラック運転手相手の娼婦として働き、次々と恋人を替え、各地を転々としながら自由奔放に生きるサラは息子を愛しながらも“母親らしさ”を知らず、暴力とドラッグに満ちた生活に彼をさらし、時に深く傷つけてしまう。

それでもサラは彼女なりのやり方でジェレマイアを愛し、ジェレマイアもまっすぐにサラの愛情を求める。

(2004/アメリカ) ★★

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12歳で男娼していたとか言う J.T.リロイの衝撃の自伝小説の幼少期を映画化した作品でしたが、実は「J.T.リロイ」なる人物自体が「全くの創作」であることが判明。

作者はミュージシャンで作家志望の30代、ローラ・アルバートとか言う女性だったとかなんとか。 
インタビューで人前に出ないといけない時は、恋人の妹に代役してもらっていたとかなんとか(J.T.は男なんですが…)。
その上さらに、その事の顛末までもが映画化されるとかって・・・。 
ここまでくると、アメリカの商業主義ってすごいと思ってしまうね。 

映画の方は、「実話」だと思って見るのと「創作」だと知って見るのは、多少感想が違ってくるかもしれない。
でも、どっちにしろ私は「サラ」が好きになれないよ。
サラがジェレマイアを必要とするのは、自分の子だからじゃなくて、自分の所有物だからじゃないかと思ってしまうのだ。

捨てるのは簡単。 突き放すのは簡単。 
サラがジェレマイアを手元に置いておくのは、一番簡単に愛情を手に入れられるから。
子供はいつだって必死だ。 
母親の愛を得るためにだったら、どんなことでもする。

子供は生まれてくる場所を選べない。
環境を選択することすら出来ないのなら、せめて愛情を・・・と思うけど、サラがジェレマイアに向ける愛情って、愛じゃなくてエゴの匂いがする。
結局サラは、ジェレマイアを幸せにしたいとかそう言う事じゃなくて、自分が幸せになりたいんだと思う。

最初はサラを嫌らっていたジェレマイアも、「母親」の存在を受け入れてからはどんな環境にも動じず、適応していく。
子供の柔軟さにはいつだって驚かされるけど、痛ましくもある。
ジェレマイアがサラと一緒にいるのは、「母親」を求めているからって言うより、サラがジェレマイアを必要としていることが解かってしまって離れられない感じがするんだよね。

ハッピーエンド(?)なのかもしれないけど、あんまりハッピーって感じはしなかった。 
子供が背負うには重すぎる母親だと思う・・・。

虐待シーンやレイプシーンなんかは「赤い鳥」のイメージで演出して、見ていて不快になるようなことはなかったので、その点、よく出来てるとも思うんだけど 
でも、虐待は虐待。 レイプはレイプ。
どんなに表現をやわらげても、非道には変わりありませんから!

その他、多彩な配役。 
お久し振りーなウィノナ・ライダーは児童心理カウンセラー役で。
ジェレマイアのおねしょに腹を立てベルトでお灸をすえる恋人は、キップ・パルデュー
ジョン・ロビンソンはサラの弟役。
地下室で石炭を片付けるのを手伝う 頭の弱そうな青年は、マイケル・ピットだった。 気付かなかったよ~!
でも、一番気付かなかったのは、マリリン・マンソンの出演。
ランジェリー姿(!)で女装したジェレマイアを思わず(?)レイプしちゃうサラの恋人が、この人。 ノーメイクじゃ、気付けません!(笑)

年少・年長のジェレマイアを演じたジミー・ベネット君とディラン&コール・スプラウス君たち(双子!)は可愛らしくて、物怖じしない演技はすごかったです。

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