子猫をお願い
■あらすじ■
高校時代を一緒に過ごした仲良し5人組。
愛の夢想家テヒ(ペ・ドゥナ)、美貌の野心家ヘジュ(イ・ヨウォン)、神秘的なアウトサイダー・ジヨン(オク・ジヨン)、陽気な双子ピリュとオンジュ。
高校を卒業して1年が過ぎた今でも事あるごとに集まってきた。
しかし、次第にお互いの立場や考え方に違いが見えてきて、最近はちょっとずつ距離が開き始めている。
上昇志向のヘジュは証券会社に就職しグループの出世頭。 そんな優越感が態度にも表れてしまい、無職のジヨンの反発を買ってしまう。
テヒは、5人の友情をなんとか守ろうとするが・・・。
(2001/韓国) ★★★★☆
-----------------------------
青春時代は何もかもが楽しくて、輝いていて、永遠なんてものを無邪気に信じていられる。
ずっと同じじゃなくても、変わらないもの。 大切なもの。
例えば、親友と呼べる友達の存在。
けれど社会に出て、離れてやっと見えてきたものがあったり、自分の立場や考え方が変わったり、もっと大事に思う人が出てきたり・・・。
不変なるものはない。
そう気づいて、足元が揺らぐ。
あんなに大事に想っていたのに。
ふわふわと猫のように自由気ままに暮らしていても、どこか不安。
猫は淋しがりやな生き物なのだ。
これは、そんな5人の女性の友情の移ろいを描いた映画。
ゆっくりと確実に、世界は回って、友情も薄れてゆく。
なんだか身に覚えがあって、ものすっごく切なくなりました。
テヒの「月に1度会わないと、友情が保てない」と言うセリフには思い切りシンクロ。
“なんで、いつもあたしが連絡係なの!”
友情を壊したくはないのに、いつも自分ばかりが相手を想っているような片思いみたいな友情って、疲れる。
だけど、自分から手を離せば、失くしてしまう事も知ってる。
楽しかった〈あの頃〉には、戻れない。
全ては〈これから〉どうやって一歩を踏み出すか、なんだ。
5人の中で一番自分に近いと感じたのは「ジヨン」です。
コンプレックスや孤独をかかえて、一人でひねくれているところがそっくり(笑)。
ペ・ドゥナは、まさにハマり役でした!!
彼女の出演作は「ほえる犬は噛まない」「リンダ リンダ リンダ」しか観ていないけど、
女性監督だからって言うのもあるのかな、今まで見た中で一番可愛く映ってた! いや、元々可愛いんだけどね!!(笑)
この作品はチョン・ジェウン監督の長編デビュー作だそうです。
何気ない街並やバラックの集落が、こんなに透明感をもって切り取れるなんてスゴイと思いました。
| 固定リンク
« ペ・ドゥナ | トップページ | 運動靴と赤い金魚 »
「DVD etc.」カテゴリの記事
- ブラッドウルフ(2009.05.18)
- 東京マーブルチョコレート(2009.02.27)
- ただ、君を愛してる(2009.02.26)
- フローズン・タイム(2008.12.26)
コメント