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2006年8月 2日 (水)

ゲド戦記

Tales_from_earthsea 主役は誰?

■あらすじ■

物語の舞台は、多島海世界“アースシー”。
聖なる生物の竜が共食いを始め、農民は田畑を捨て、職人は技を忘れていくなどさまざまな異変が起こり始めていた。

大賢人ゲド(声:菅原文太)は世界のバランスを崩す者の正体を突き止める旅の途中、父王を刺し国を捨てた 心に闇を持つ王子アレン(声:岡田准一)と出会う。

(2006/日本) ★★

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原作を読んでいないので、全6巻の3、4巻目を映画化したということに多少の不安を感じたのですが、それはそのまま映画にも現れてました。

そもそも今回の「ゲド戦記」、あんまり魅力的なキャラクターがいないんですよね・・・。
最近のジブリ作品だと「ハウルの動く城」では“マルクル”や“かかしのカブ”、「千と千尋の神隠し」では“カオナシ”“坊”など、魅力的なキャラが脇でしっかり作品を支えてますよね。
ストーリーはそんなにじゃないけどキャラクターが好きだったりします(笑)。

やっぱりジブリは「風の谷のナウシカ」「天空の城 ラピュタ」「となりのトトロ」「魔女の宅急便」。 このあたりの作品が大好きです。 
声優に俳優を使い始めたあたりから、だいぶ作風が変わってきた気がします。
ってこれは宮崎駿氏の話。
今回の監督は息子の宮崎吾朗氏。

ゲドやウサギが初期の宮崎駿作品のキャラクターにそっくりなのは、原案を宮崎駿氏の「シュナの旅」から貰ったことが影響しているのでしょうけど物足りなさを感じます。
動きをダイナミックにするために線を少なくしたって聞いたんですけど、細かく書き込まれていてもダイナミックに表現することは、今の日本のアニメーション技術じゃ充分可能なんじゃないでしょうか。
素朴な描写に暖かみは感じるけど、レベルの高いアニメやCGアニメーションの技術などに慣れてしまうと、それなりに目が肥えてきちゃうんですよね。

「父さえいなければ生きられると思った。」
チラシなんかにはそんなことが書かれてますが、いきなり父親を刺しちゃったアレンの行動って不可解です。
賢王と謳われる親を持つプレッシャー、意志の不通、道の敷かれた将来への不安・・・
親が子供を殺したり、子供が親を殺したり、
そんな世の中だからこそ、そのあたりに深く切り込んでも良かったと思うけど、全てはアレンの「影」が関係してるかのようでした。

父王を殺し「影」から逃げるアレンはゲドと出会う。
ゲドとアレン、そしてテナー(声:風吹ジュン)は擬似家族のよう。
でもアレンに影響を与えるのはゲドじゃなくて、顔にやけど痕が残るテルー(声:手嶌葵)。
テルーが歌い出すシーンは唐突でビックリしましたが、そのあとアレンと打ち解けているところを見ると大事なシーンになっているんですね。
監督はどうしても「テルーの唄」を挿入したかったんでしょう(笑)。
だったら、歌が聞こえてきてアレンが近づくとテルーが歌っている事に気づくとか、
そんな演出にすればよかったのになって思いました。 ちょっと、長かったです。

ゲドはテルーを見て何かに気づいた(?)みたいな思わせぶりなシーンもありましたが、テルーは何故「○」に変身できるんですか?
永遠の命を得ることが出来る選ばれし者って誰のこと? テルー? それとも、そんな人いないの? (クモのはったり?)

永遠の命を求めるクモ(声:田中裕子)は、悪役らしい悪役だし、正体を現してからのギャップも面白かったから、この映画の中で一番好きかな。
「怖い怖い。」
あは!壊れてるぅー!!(笑)

でも、ゲドと対決しないんだね。 
いや対決はするけど、決着をつけるのはアレンでありテルー。 
ゲド戦記だからゲドが主役かと思ったけど、ゲドの活躍ってほとんど無い!
登場人物も限られていたし、縦と横のつながりが狭い中で限られた場面でしか活躍を見せない主人公に重みをあまり感じなかったです。

国に帰る決意をしたものの父王を刺したアレンに待ち受けている贖罪や、ゲドのこれから、テルーの正体。
なんか、すっきりしないまま終わってしまいました。 
原作を読めば理解できるんでしょうか。
だったら「ゲド戦記」を1巻目から映画化してけばいいのに。

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