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2006年8月 6日 (日)

ファニーゲーム

Funny_games アンチ・ハリウッド。

「ピアニスト」のミヒャエル・ハネケ監督作品。

■あらすじ■

とある夏の午後。 
緑豊かな湖畔の別荘にバカンスを過ごすためにやってきたゲオルクと妻のアナ、息子のショルシ、愛犬ロルフィーのショーバー家。

アナが料理の準備をしていると、ペーターと名乗る青年が「卵を分けて欲しい」と訪ねてくる。
しかし、ペーターが貰った卵を落としてしまい、アナとの間に不穏な空気が流れる。
そこへ、もう一人の青年パウルがやって来て・・・。

(1997/オーストリア) ★★★★☆

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見ると不快になると言う、噂の映画をとうとう見たよ。
心して見たからか、そこまでショックは受けなかったけど、なんか毒気にやられた気がする・・・。
見せない暴力でここまでダメージを受けるとは思わなかった。

例えば、ハリウッド映画なんかに描かれる暴力。
TVから流れる人を馬鹿にしてとる笑い。
そんなものと比べたら、この映画のほうがより真摯に暴力や悪意と向き合ってる気がする。

パウルとペーターが始める「ファニーゲーム」は不愉快極まりなくて、なんでそんなことするのか分からない。
分からないけど、そんなことする人間いないよ、とは思わせないとこがスゴイ。

心に闇は誰だって抱えていると思うし、
タガが外れたら人間、何をしでかすか分からない・・・。
でも、この2人はタガが外れてこんなことをしているわけではなさそう。
興奮状態にあるわけでもなく理性的だし、自分達のしていることをしっかり自覚している。 

じゃあ、なんで?
不可解な行動をとる人間に対して、理由を求めずにはいられない。
納得したいから。
生まれ育った環境、境遇、生い立ち、トラウマ・・・。
些細なことに理由をつけては分析する。 

でも、そんなことを一笑に付すかのように、理由なんて語られない。
ホントは知ってるんでしょう?
分かっているんでしょう?
なんだかそんな風に問いかけられているようで、心地が悪くなる。

一番、堪えたのはパウルが食料を探して台所を物色してるとこ。
その時、リビングでは・・・。
このまま終わるわけないと思っていた終盤に入ってからのダメ押しも かなりのもの。

ハリウッドの定石通りにいけば、
子供は死なずに、犯人は最後にその報いを受けるかのような悲惨な最期を遂げるのだろう。
しかし、ハネケはそんなキレイ事を許したりしない。
暴力も悪意も終わりなく続いていく。
呆気に取られる「リモコン」シーンなんかは、その際たるものだ。

一瞬、彼らは神かと思うほどの万能の力を使って、思いっきり不快指数を上げるけど、他にも 目配せや 問いかけをしてきたり。。。
あくまで監督は鑑賞者に対して挑発しているのでしょう。

不快も極めれば、いつか快感に変わるのでしょうか?
だったら、まだ私はその域には達していません。 良かった(笑)。 

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