私は「うつ依存症」の女
原題は「PROZAC NATION (=プロザックの国)」。
“プロザック”はアメリカで開発された抗うつ剤。
つまりは「PROZAC NATION」=「アメリカ」のこと。
■あらすじ■
1986年、教育熱心な母(ジェシカ・ラング)のもとで育ったリジー(クリスティナ・リッチ)は、晴れてハーバード大学に入学。 ルームメイトのルビー(ミシェル・ウィリアムズ)と仲良くなる。
リジーは、才能ある音楽ライターとして「ローリング・ストーン」誌などで活躍するも、母の過度な期待や音信不通の父との関係、ドラッグ、そして以前から悩まされてきたうつ症状に、次第に苦しめられていく。
不安定さを増したリジーはついに、友人らにスターリング医師(アン・ヘッシュ)のもとへ連れて行かれるが・・・。
(2001年/アメリカ) ★★★
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エリザベス・ワーツェルの自伝の映画化。
それにしても、あまりにストレートすぎる邦題だね。
映画でうつ病を扱っていることは一発で分かるけど、引いちゃう人もいそう。
それに“うつ病”と“躁うつ病”って違うんだけど、知らない人が見たらこの映画の中のリジーは“うつ病”だって思っちゃうんじゃないかな?
起き上がる気力すら無い日が続いたかと思えば、感情を爆発させたり、浮き沈みが激しい・・・。
私は専門家じゃないけど、これって“躁うつ病”だよね???
リジーが“うつ”のステレオタイプだと思われるのは、違うんじゃないかと思うけど、
優等生を演じ続けてきたために、どこかで無理をして心に破綻をきたした少女の話として見れば、どこかで共感できるところが見付かるかもしれない。
しかし、リジーの痛みはリジーだけのものだ。
どんなに深く暗い闇に沈みこんでも、それを私が理解してあげることは出来ない。
クリスティナ・リッチは熱演だし、ジェシカ・ラングとの共演も見応えがあったけど、
実際、「何が」「どれくらい」リジーを苦しめているのかが、表面だけをなぞっているだけで、こちらに伝わってこなかったのが残念です。
母親の期待に全て応えることは出来ないとつぶやくリジーの気持ちは解かるけど、急に娘のことを理解してしまう母親には違和感を覚えました。
理解できなくても、映画に寄り添うことが出来ればもっと入り込めたのでしょうが・・・。
リジーは、心のつながりの代わりに身体のつながりを求める。
その相手役、ノア(ジョナサン・リース・マイヤーズ)の手に負えなくなって見放されると、次にまた別の恋人を選ぶ。
そうして、恋人レーフ(ジェイソン・ビッグス)を束縛し、執着していく。
そのくせレーフの家族に会えば、自分から関係を壊してしまう。
治りたいのか治りたくないのか よく解からない心理は、そのままリジーの混乱とつながっているのかもしれないですが、かなり感情移入しづらいです。
誰かに認めてほしくて、誰かとつながっていたくて、嫌われるのが怖くて身動きが取れなくなって、自分を見失ったまま、深く沈んで落ち込んで。
無理をして笑顔をつくって見せては、心に棘を生やす。
そうしてガチガチにがんじがらめになって生きてゆくツラさ。
解かる人には解かる。 解からない人には解からない。
かなり個人的な映画のような気がします。
最もリジーの救いになったものが“プロザック”だったと言うのも、なんだか物悲しかったです。
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