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2006年10月29日 (日)

パニック・フライト

Red_eye 生真面目男の執念。

■あらすじ■

一流ホテルのマネージャーとして働くリサ(レイチェル・マクアダムス)は、勤務地であるマイアミへ戻る飛行機を待つ間、優しい男性リップナー(キリアン・マーフィ)と知り合う。

やがてリサたちの飛行機は無事に離陸するが、彼女の隣に座ったリップナーの正体は、大物政治家の暗殺を企てるチームの一員だと判る。
リップナーは「協力しないと父親(ブライアン・コックス)を殺す」と脅し、リサに1本の電話をかけさせるが・・・。

(2005/アメリカ) ★★★

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この映画の弱点は、暗殺計画の具体的な必要性が感じられないこと。
しかも、計画が上手くいかなかった時のための「プランB」も用意していないような、詰めの甘い暗殺集団なのです。
そんな集団が考えた暗殺工作は、ホテルマネージャーに標的の部屋を変えさせるというもの。

別にマネージャーに頼まなくても、他にも方法がありそうなのにね。

ところが生真面目な青年リップナーは、計画されたことが全て。
それ以外には考えが及ばず、計画の遂行だけを任務としている。

たった1本の電話をかけさせること。
それで全てが上手くいくはずだった。

ところが、リサの思わぬ抵抗にあい、任務にてこずることになる。

地上30,000フィートの密室スリラー。
思い浮かぶのは「フライトプラン」ですよね。 (今だと「スネーク・フライト」かもしれない?)
それもそのはず、「フライトプラン」に対抗するために急ピッチで作られたらしいです(笑)。
その割りに、なかなかの健闘。
「フライトプラン」のジョディ・フォスターみたいに、乗客を巻き込んで大騒ぎしないところも良かったと思う。

主演の2人の攻防戦は緊迫感があって、なかなか見応えがありました。

電話をかけてしまったリサが、その後どうやって事態を好転させるのかなぁと思っていたら、凄まじい反撃を繰り出す!
かなりのダメージを与えていました。
あれじゃ、リップナーは血が噴き出して出血多量で死ぬんじゃないかと思ったけど、不死身。
なかなか死なないタフネスぶりでした。

山場であろうホテルの爆破シーンは、あまりお金がかけられてないのがアリアリと分かってしまって、一気にB級映画の雰囲気になったけど、そこからまた盛り返すから凄かった!
リサとリップナー。
2人のシーンになると良い映画になるのよね。

でも、家に拳銃が2丁も(もっと、あるかも)あるなんて、リサ・パパは元軍人だったのかな(笑)。

一流ホテルじゃ、原因も突き止めずに いきなり火災報知機を鳴らしたりしないと思うし、暗殺計画についての弱点がもう少し補強できなかったのかと悔やまれます。

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2006年10月28日 (土)

ロスト・ストーリー ~現代の奇妙な物語~

Story_of_lost_souls 映画のウリは、豪華キャストたちの出演!
ちょっと奇妙な(?)7編の短編集。

■あらすじ■

◆第1話「同じもの」…出演:ジョシュ・ハートネット
毎晩、向かいの部屋に住む美しい女性の帰りを待っている小男。
彼女に振り向いてもらうため、彼はある決意を固めるが・・・。
 
◆第2話「ユーストン・ロード」
ホテルのバーで男(ポール・ベタニー)は、もう一人の男に賭けを持ちかける。 
それは、7つの質問と7つの選択肢・・・。

◆第3話「立ち見席のみ」…出演:ヒュー・ジャックマン
人気の公演「千の顔を持つ男」。 残る当日券は立見席のみ。 
それを求めて早くから列に並ぶ老人(マイケル・ガンボン)がいた。 
続いてまた一人、列に並び・・・。

◆第4話「スーパーマーケット」…出演:ダリル・ハンナジェフ・ゴールドブラム
スーパーマーケットで働く女優のイレーナ・ダグラスは、レジ係を任されるも、単調な仕事にいまひとつやる気も出ない。
そこへ場内アナウンスという、もっと暇な仕事を与えられ・・・。

◆第5話「大みそか」…出演:キーラ・ナイトレイ
新年を祝うためにタクシー運転手のボヤキを聞きながら、パーティ会場へ向かう男2人組。 
成り行きからタクシー運転手もパーティに招待し、2人は女の子を物色するが・・・。

◆第6話「ソーセージ」
仕事から帰ったものの、母親と些細なことで口論となり、フラストレーション爆発寸前の女(ケイト・ブランシェット)。
夕食の用意をしている最中に、ある想像がふくらんでいき・・・。

◆第7話「新しい一日」
酔っ払った男(ジェームズ・ガンドルフィーニ)が空っぽの部屋で目覚め、妻子が自分を捨てて出て行ったと慌てるが・・・。

(2004/アメリカ) 総合評価:★★☆

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第1話の「同じもの」は、セリフなしで進んで行きます。
ジョシュ・ハートネットはチョイ役なので、目当てに見るとガックリきちゃうかも。
小男が主役でした。
幻想的なイメージがあったり、ちょっとグロテスクなシーンもあったり、テリー・ギリアム風な仕上がり。
ちなみに、7つの作品の監督はみんな違います。

第2話の「ユーストン・ロード」は、アイデア一発勝負ってカンジ(笑)。
なんとなく展開の予想がつくし、「賭け」に勝ちそうな雰囲気がそもそもないけど、これはもう、「賭け」にのったカモが悪い(笑)。
まさに、ネギを背負ったカモだった。

第3話の「立ち見席のみ」も、セリフが極端に少ないオシャレ系の作品。
一人、また一人と、当日券を求めてやってくる。 
その中の一人がヒュー・ジャックマンです。
もじゃもじゃのヒゲを生やしていて、髪を立てたらそのまんま「X-メン」のウルヴァリンになる(笑)。
ヒュー・ジャックマンの出番も多くないので、なんて贅沢な使い方なのかと思います。
みんなが並んで待っている公演は「千の顔を持つ男」とか言う、ちょっと怪しげなもの。
その謎が、最後に明らかにされました。

第4話の「スーパーマーケット」は7編の中で、一番面白かった!!
女優のイレーナ・ダグラスが、何故か普通にスーパーのレジ係をしているって設定からして、変。
なのに、同僚にダリル・ハンナも働いている。
しかも、いてもいなくても どうでもいいようなやる気のない役で出ていて、ダリル・ハンナが出演している意味が分からない!

そこにきて、ジェフ・ゴールドブラムが登場!!
爆笑してしまいました。 
なんで、ジェフ・ゴールドブラム?
ストーリーは、かなり通好みのバカバカしさ。

3人の俳優を知っていると、より楽しめます。

第5話の「大みそか」。 
これは、つまらなかった。
キーラ・ナイトレイも、特にキーラじゃなきゃって言う役でもなかったし・・・。
主役の男性が格好良くなかったことも大きいかな。
あの顔で女にモテるというのは信じがたいのですが(笑)。

第6話の「ソーセージ」は、タイトルから想像するままです。
ケイト・ブランシェットだから成立したようなところもあるけど、彼女、酒飲みすぎです。
ちょっと、アル中かと疑いましたー。
猫をミスターと呼んでいたのが可愛かったので、最後まで猫を登場させて欲しかったです。
猫にまで愛想つかされちゃう・・・。

第7話の「新しい一日」。
最終話にドカンと面白いのを期待したのですが、、、
もう少しパラレルワールドっぽく見せて欲しかったなぁ。
部屋を見に来る女の子のキャラクターもイマイチ。 怯えたり強気に出たり、態度がコロコロ変わるのが変でした。

7話のエンドクレジットが流れた後に、6話分のエンドクレジットが流れるから、
大作並みに長ーいエンドクレジットでした。

総評として、1話でも気に入った作品があれば、もうけたな~と言ったところでしょうか。(全滅よりいいでしょう?笑)
あまりハイ・レベルなものを期待しないで見たほうがいいです。

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2006年10月27日 (金)

ヨコハマメリー

Yokohama_mary 生きて伝説になった人。

■あらすじ■

歌舞伎役者のように顔を白く塗り、貴族のようなドレスを着て横浜の街角に立ち続けた老女“ハマのメリーさん”。
終戦直後から50年近く、背骨が曲がっても娼婦として生きてきた彼女の存在は、いつしか横浜の街の風景の一部となっていた。

しかし、1995年の冬、メリーさんは忽然と姿を消した。

彼女の存在がいつしか都市伝説と化す中、深い交流のあったシャンソン歌手・永登元次郎は、メリーさんに会いたいと思いを募らせていく。

(2005/日本) ★★★★☆

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これがデビュー作になる中村高寛監督(30歳)のドキュメンタリー。

“メリーさん”と呼ばれた娼婦がいたことも、そんな都市伝説も知らず、この映画でメリーさんのことを知ったのですが、好奇心や興味本位な気持ちがあったのは事実。

しかし、ドキュメンタリー映画だし、さぞかし退屈な映画なんじゃないかと思っていました。
これが、予想に反してとてもいい映画だったんだよね。
愛に溢れていました。

白いドレスを身にまとい、白塗りをしたメリーさんは「オバケ」と呼ばれたりもして、見る人の興味をかき立てるけど、映画は“メリーさん”自身にフォーカスを当てるのではなく、メリーさんに縁のある人たちのインタビューから迫ってゆく。

1995年以降のメリーさんが消えてしまった世界。
そこに、インタビューを重ねて証言が集まってくると、いままで謎だった“メリーさん”の姿が浮かんだくる。

女だとか娼婦だとかを飛び越えて、メリーさんは“メリーさん”だった。

面白いのは誰が“メリーさん”と呼び始めたのかは、ハッキリしないこと。
その昔、若き頃は「皇后陛下」。
そして、「キンキラさん」。

一体、誰が「メリーさん」って呼び出したのだろう。

噂が一人歩きをしている。
けれど、それでいいのかもしれない。
“メリーさん”は確かに存在してた。 そして、噂話によって生き続ける。

この映画も“メリーさん”の噂話に一足買ってくれるでしょう。
そしていくつかの疑問の答えを見つけられるかも。

けれど全ての答えが、この映画の中にあるわけじゃない。

メリーさんを知った以上、忘れることは出来ないし、記憶の中に留まり続ける。

5年の歳月をかけて撮影されたこの映画は、2004年に亡くなられた3名に捧げられています。
その中には、映画の中で必要不可欠な存在だった永登元次郎氏がいらっしゃいます。

そして、メリーさんも2005年 1月17日に亡くなられたそうです。
享年84歳。

まさに、この映画が成立するギリギリの時間に撮影された、奇跡のような記録映画なのだと思います。

★後日、中村監督のトークショーに行って来たので、その時の記事も参考までに・・・→【リポート

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2006年10月26日 (木)

大いなる休暇

Seduction_doctor_lewis 人口125人の楽園の島?

■あらすじ■

カナダ、ケベック州のサントマリ・ラモデルヌ島。
人口125人のこの島は、かつて漁業で栄えていたが、今では島民のほとんどが失業手当に頼る生活を余儀なくされていた。

そんなある日、この島に大規模なプラスチック工場誘致の話が舞い込んでくる。
建設には、“島に定住する医師がいること”が絶対条件。
しかし、この島は長らく無医島になっていた。

そんな折、本土の青年医師クリストファー(デヴィッド・ブータン)が、1カ月だけという条件で島にやって来る。
彼がそのまま暮らしたくなるように、島民は一致団結して“楽園の島”を演出するが・・・。

(2003/カナダ) ★★★☆

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島民たちがつく嘘の数々。
けれど盗聴までして、かなり犯罪(笑)。

なのに、これが憎めない!

漁業が寂れ、生活保護のお金も半月でなくなってしまうような侘しい島生活。
そこからどうにか抜け出すために、工場誘致の話をなんとしてでもまとめたい!
それにはどうしても、医者がいる!!

そうして、やって来たドクターに島を気に入ってもらおうと、あの手この手で画策する。

ドクターはクリケットがお好きと聞けば、にわか仕込みでクリケットを覚えたり、
お金を拾って悪い気はしないと、必ずお金が落ちている場所を作ったり、
バカバカしいように見えて、みんな本気。

本当にドクターを必要としている。

このドクターは、実は、医者のくせして麻薬(コカイン?)に手を出すダメ人間なんだよね。
けれど、島の生活や人々のふれあいの中で、ドクターは真っ当な人生を取り戻してゆく・・・なぁんて大げさには描かれないの!

主軸は島民の奮闘ぶりに置かれていて、そこにさり気なくドクターの変化が描写されているのが上手い。

けれど事が上手くいけばいくほどに、世話役のジェルマン(レイモン・ブシャール)はドクターを騙していることに、そして騙し続けることに悩み始める。。。

誘致の審査に来た役人に人口が少ないことを指摘されて、大芝居を打つところは笑いを堪えるのが大変でした。
しかし、その後の急展開は「あれっ」と言う間に過ぎ去って、そのまま終わっちゃった。

でも、ほのぼのいい感じの映画。

ちょっと疑問に思ったのは、ドクター・クリストファーの専門は整形外科医のはずなんだけど、内診とかできるのかな。
大丈夫なの?

ジェルマンが持っていた生活保護の委任状も誰のものか良く判らなかった。
てっきり(死んだ)息子のものだと思っていたのに、なんだか違うみたいで・・・?
息子のだとすると、話がつながるんだけど。

ドクター役のデヴィッド・ブータンの瞳がオッド・アイで、思わず魅入ってしまったよ。

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2006年10月25日 (水)

O[オー]

O シェイクスピアの「オセロ」現代版。

■あらすじ■

全寮制の名門私立高校バスケットボール部の花形プレーヤー、オーディン(メキー・ファイファー)。
そんな彼に暗い嫉妬を募らせているチームメイトのヒューゴ(ジョシュ・ハートネット)。

オーディンは学園のマドンナ的存在の学長の娘デジー(ジュリア・スタイルズ)と交際しているばかりか、バスケットボール部のコーチを務めるヒューゴの父グールディング(マーティン・シーン)からも、目を掛けられている。
自分よりもオーディンを溺愛する父に傷つくヒューゴに追い討ちをかけたのは、
オーディンが受賞したMVPを分かち合いたいと指名したのが自分ではなかったこと。

ヒューゴの邪悪な心に火がつき、オーディンを陥れ破滅させるための罠を仕掛ける。

(2001/アメリカ) ★★★☆

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監督はティム・ブレイク・ネルソン
「オー・ブラザー!」や「シン・レッド・ライン」に出ている俳優としてのティム・ブレイク・ネルソンしか知らなかったけど、監督や脚本なんかもこなすマルチな人なんですね。

映画の原作はシェイクスピア劇の「オセロ」。
でも、内容は知りません。。。

時代背景や舞台を現代のアメリカの高校にアレンジしているので、原作のどこをどういう風に変えてあるのか気になりました。
いつか原作の方も見てみたいな。

そんな訳で、シェイクスピアの「オセロ」を知らずに見たけど、普通に面白かった。

嫉妬、羨望、成り代わり願望・・・。
人間誰しも持っている歪んだ心が、あるキッカケで暴発する。

策略家のヒューゴがどんな企みを考えているのか、最初はまるで分からなかったけど、甘い蜜を舌にはべらせ、毒を吹き込み、やがて企みの形が見えてきてから面白くなってきた。

けど、もう少し、友人関係を深く絡ませて欲しかったかも。
ヒューゴとデジー、ロジャーとデジーの関係が浅くて、上辺だけで企みが成功してて、ちょっと出来すぎの感じを受けちゃう。

セリフに出てきてから気付かされたんだけど、このキャンパスには黒人がオーディン一人しかいないんだね。
はじめから異質な存在。
でも、ヒューゴ・パパに気に入られたり、学園のお嬢様をゲットしたりと、あまり人種差別は感じさせない。
アメリカでは差別は避けて通れなそうな問題だけど、そこは原作(イギリス)に寄るのかな。

何をやってもドジなロジャー(エルデン・ヘンソン)が、どう絡んでくるのか心配してたら、「やっぱり!」ってな結末でした。
仲間選びは慎重にしないとね!

一気にすべてが破綻してゆくラストは、もう少し「圧巻」とでも言うべき、畳み掛けるような衝撃がほしかったです。 
ちょっと弱かった。
思いの他、死人が続出したのは予想外でしたが。。。

「オセロ」は人物の名前。 
「O[オー]」の中では、オーディンに当たります。
だから、タイトルの「O(オー)」は、オセロの「オー」であり、オーディンの「オー」?

でも、「O(オー)」=「0(ゼロ)」、つまりは「NOTHING」なのかなって思いました。
結局、ヒューゴは何も手に入れることが出来ないんだよね。

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2006年10月24日 (火)

チャンピオン 明日へのタイトルマッチ

Calcium_kid カルシウムが運命を変える。

■あらすじ■

牛乳配達をしながらジムに通うアマチュア・ボクサーのジミー(オーランド・ブルーム)は、子どもの頃から毎日牛乳を1.5リットル飲んで、すっかり骨の丈夫な大人になった。

ある日のこと。 
ジミーはスパーリングで、世界チャンピオンとの試合を目前に控えていたボクサーに大怪我を負わせてしまう。
困り果てたトレーナーたちは、ジミーを彼の代役としてリングに上がらせることに。

突然タイトルマッチを闘うことになったジミーは、試合に向けて猛特訓を開始するが・・・。

(2004/イギリス) ★★★

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骨密度が低くなって骨が脆くなってしまう骨粗しょう症。
老いて骨密度が低くなってからカルシウムを摂取しても、無駄なんだそうですよ。

そんな訳で、若いときにカルシウムをたくさん取ることは大事なことなのです。

「みんな、牛乳飲めよ!」
と言うのが、この映画の裏メッセージです(本当かよ!笑)。

それにしては、ちょっと分かりにくい邦題をつけたものだね。
普通に「カルシウム・キッド」で良かったのに。
と言うか、「カルシウム・キッド」の方が可愛くて好きだよ。

ジミーはチャンピオンにもならないし、タイトルも手にしないから、的外れな印象を受ける邦題。
一応、ボクシング映画だけど、スポ根じゃなくてコメディだし。

笑えるかどうかは人にもよるだろうけど、爆笑は期待しないで見たほうがいいかも。
オーリーのファンは確実に楽しめると思うけど。

でも、擬似ドキュメンタリー風に進んでいくアイデアは結構、面白い。
インタヴュー形式を挟んだりしてるけど、普通にカットも割ってあります(笑)。
けど、次も同じことは出来ないね。監督!

ラスト・ファイトのシーンは明らかに予算がなくてああなった気もするんだけど、
確かに予想外の展開でした(笑)。
この手の映画にありがちな、お気軽なラブシーンがないのにも好感が持てる。

ジミーの対戦相手の世界チャンピオン役に、「クラッシュ」や「ワールド・トレード・センター」に出演しているマイケル・ペニャが出てました。
悪い役じゃなかったよ。

軽さは否めないけど、たまにはこんなのを見るのもいいかな。
難しいことを考えずに鑑賞できるのがいい(笑)。
欲を言えば、もう少し内容のある話だといいんだけど。

ワーキング・タイトル制作の作品って、ハズレが少ない気がするね。

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2006年10月23日 (月)

Dear フランキー

Dear_frankie すぐにバレる嘘は、ついてはいけません。

■あらすじ■

夫のたび重なる暴力に耐えかね、幼い息子フランキー(ジャック・マケルホーン)を連れて母親の元へ逃げ込んだリジー(エミリー・モーティマー)。
以来、3人はスコットランド中を転々としながら暮らしていた。

そうした事情を知らずに育ったフランキーはいまや9歳となり、まだ見ぬ父への想いは強まるばかり。
そんなフランキーに、リジーは“父親はアクラ号で世界中を航海しているので会えないの”と説明するが、秘かに彼女は父親のフリをして息子宛の手紙を書き続けていた。

そんなある日、本当にアクラ号という船が彼らの港町に寄港することになり、フランキーは父との再会に胸を躍らせる。
まさかの事態に、リジーは1日だけ父親役をやってくれる「よそ者の男=ストレンジャー」を探すが・・・。

(2004/イギリス) ★★☆

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フランキーは耳に障害があるけれど、聡明で賢い男の子。
手紙に同封されている世界中の切手を、丁寧にアルバムに貼り付けては、
まだ見ぬ父を思う。

そんなフランキーに、父と偽って手紙を出すリジー。
口数の少ないフランキーの心の中を垣間見ることが出来る偽りの手紙の交流が、どうしても止めることが出来ずにいるのだ。

そんなところに問題勃発。
たまたま付けたアクラ号と言う船が、今、住んでいる港町に寄航すると知らされる。

アクラ号のことを教えてくれたクラスメイトのリッキーは、フランキーに意地悪ばかりする。
本当はもっとフランキーと仲良くなりたいんじゃないかと思うんだけど、それにしては屈折した友情表現だね(笑)。

大変なのは母親のリジー。
もう潮時と、本当のことを話せば良いものを、“一日だけのパパ”を探そうとする。

父親は海洋の上だとか、外国からの手紙は中央郵便局を経由するとか、
今は母親の言うことを信じているフランキーも、友達が出来て世界が広がり、やがては真実を知るときが来るはず。
バレるのは時間の問題。
なのに、嘘を重ねてしまう親のエゴ。 

しかし、そんなことは知らずにフランキーは、偽りの父親(ジェラルド・バトラー)と交友を暖め、愛情を抱く。

フランキーを演じたジャック・マケルホーンも、
リジーを演じたエミリー・モーティマーも、
ストレンジャーを演じたジェラルド・バトラーも好演。

ストーリーも小粒ながら良作だと思うのですが・・・
結局、母親(リジー)よりも、子供(フランキー)の方が大人だったね!って言う話。

いい映画なのに、なんか“もやもや”が残るんだよね。 なんでだろ。

親子のコミュニケーションが上手くいってないなら分かるけど、偽りの文通を始めるキッカケが良く分からない。
手紙が唯一、フランキーの本音を聞く手段だと言いながら、フランキーの側にいるのは他の誰でもない自分なのだと言うし。

フランキーが傷つかないのは救いだけど、自己満足というか、利己的なのが気になるのです。 
いい映画なんだけど。。。

リジーにも成長して欲しかったかも。
一歩踏み出しそうな予感を秘めたラストはいいと思うけど。

フランキーがいつ、真実を知ったのかも ちょっと謎でした。

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2006年10月22日 (日)

マイライフ・アズ・ア・ドッグ

My_life_as_a_dog 世界とつながる呪文を唱える。

■あらすじ■

イングマル(アントン・グランセリウス)は、どんな時でも愛犬シッカンと一緒にいる男の子。
人工衛星なんてものに乗せられて地球最初の宇宙旅行者になった、あのライカ犬の運命を思えば、どんな事だってたいしたことはないと考えるのが彼の人生哲学だ。
兄のエリック(マンフレド・セルナル)に幾らいじめられたって、病気のママ(アンキ・リデン)が何をやってもドジな自分を嘆き悲しんだって、パパがバナナの仕事で南洋の海に出掛けたままずっと帰ってこないことだって、決して不幸なことじゃない。

しかし夏になってママの病状がひどくなり、イングマルは叔父(トーマス・フォン・ブレム)のいるスモーランドへ預けられることになる。

(1985/スウェーデン) ★★★

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12歳の少年イングマル。 
物事が思うようにいかなかったり、自分の力ではどうすることが出来ない時に、ライカ犬のことを思い浮かべる。

人類が宇宙に飛び立つ前に、人工衛星に乗せられ打ち上げられた犬のことを。
充分な食料もなく、地球に帰還させる術もなく、宇宙に飛ばされ消えてしまった小さな命。

エリックにいじめられても、ママに理解されず困らせてしまっても、あのライカ犬に比べれば自分はまだマシだ。

けれど、ママの病状が悪化して、イングマルは田舎の叔父さんの家に預けられる。

本が大好きなママがいて、意地悪なエリックがいて、大事な愛犬シッカンがいる。
小さくとも大切なイングマルの世界。
そのピースが次々と欠けて、イングマルの世界は不安定に揺れる。

そんな時はライカ犬のことを思い浮かべ、世界と自分をかろうじてつないでゆく。

イングマルに次々と困難と不幸が襲っていくお話しなんだけど、大げさに騒ぎ立てずに、
静かに打ちのめされて、静かに乗り越えていく多感な少年期のお話しとして描かれているのが良かったです。
この映画、多感だった少女時代に見たかったなぁ。。。
そうしたら、きっと、もっとダイレクトにイングマルに感情移入できただろうに。

感情を揺さぶられたりする程ではなかったですが、心にじわじわ染みてくる映画でした。

田舎町で友達になる男の子ふりをしている女の子サガ(メリンダ・キンナマン)との関係や、ヌードモデルのお姉さんへの憧れなど、イングマルの思春期も爽やかに描かれていました。

イングマルを演じた少年のいたずらっぽくもあり、悲しげな笑顔も印象的。

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2006年10月19日 (木)

家の鍵

The_keys_to_the_house 寄り添う心。

■あらすじ■

若き日に、出産で恋人を失ったショックから、障害を持って生まれてきた我が子を手放してしまったジャンニ(キム・ロッシ・スチュアート)は、恋人の家族によって育てられていた息子のパオロ(アンドレア・ロッシ)をミュンヘンからベルリンのリハビリ施設へ連れて行くため、15年ぶりに再会する。

戸惑いつつもパオロの面倒を見るジャンニは、到着したリハビリ施設でより重い障害を持つ少女の母親ニコール(シャーロット・ランプリング)と知り合う。

彼女との交流が、ジャンニの心に少しずつ変化をもたらし、パオロを連れてノルウェイへの旅に立つが・・・。

(2004/イタリア) ★★★★

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駅のカフェで交わされる訳ありげな会話。
どうやら若い男の方は「誰か」の父親らしい。 
シーンが変わり、「誰か」の寝顔を見つめ頬を緩ませる若い男。

「誰か」の姿は、まだスクリーンに現れないけれど、若い男はわが子を愛しく思う気持ちがあるようでホッと胸をなでおろす。

父親がわが子にどんな愛情を抱くのか、よく分からない。
そんなことを言うと母親の気持ちも分かってないけど、よく自分のお腹を痛めて産んだ子は、どんな子でも可愛いとかっていうじゃない。

主人公のジャンニは15年ぶりに息子パオロと再会する。
一度失っている父性を簡単に取り戻せるのだろうか?

障害を持つ息子と初めて向かい合うことになるジャンニ。
ジャンニと共に観客も初めてパオロを目の当たりにする。
賢そうな瞳をした少年。

いきなり父親になれるわけではないけど、パオロと友達のように話し、対等に向き合い、守ろうとするジャンニの姿勢には好感が持てました。
だから、ニコールから「周りに迷惑をかけることを気にして、恥じている」とバッサリ切られたときはグサッときた。
そこまで深く映画を見ていなかったし。

そして、普段は穏やかでにこやかなニコールが見せる心内にもドキリとさせられる。

障害を持つわが子を介護し続け疲弊してゆく心と身体。
けれど自分が根を上げてしまっては、残されるのはわが子だけ。
自分から降りることが許されない現実。

「そばにいたいなら、苦しむ覚悟が必要」
パオロに手を焼くジャンニに、ニコールはそう諭す。

けど、ジャンニがパオロを愛おしく想う気持ちが、全編通してスクリーンから伝わってきたから悲惨な印象がまるでない。
パオロも、明るくてひょうきんなところが魅力的。
時々、癇癪を起こすけど(笑)。

割りと早々に父性に目覚めていくジャンニをまぶしく見ていたんだけど、
後に8ヶ月の息子がいることが判るので、わが子に対する愛情の素地って出来ていたのかもしれない。

それでも、一緒に暮らすことを奥さんに会わずに決めちゃったりして、独断で大丈夫?と、心配になったりもする。

近づいたり離れたり、小さな衝突を繰り返して、2人の歴史を刻んでゆく。

けれど不安がないわけじゃない。
ラストシーン、思わず感情的になってしまったジャンニは自己嫌悪に陥る。
そこに、そっと寄り添うパオロ。

これから先の困難さを思うと心が重くなるけど、
いつだって扉は開かれている。

随所に印象的なセリフもちりばめられていて、良い作品なのは間違いないんだけど、いかんせん私に母性愛が足りないのか、深いところまで共感することが出来なかったです。

「親」って、未知の世界。

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2006年10月18日 (水)

太陽

The_sun 日本のチャップリン?

■あらすじ■

1945年8月。
疎開した皇后(桃井かおり)や皇太子らとも離れ、地下の待避壕か唯一残った研究所での生活を送る天皇(イッセー尾形)。
敗戦が決定的となる中、御前会議では陸軍大臣が本土決戦の用意あり、と息巻く。
それに対して国民に平和を、と願う天皇は降伏を示唆する。
空襲の悪夢にうなされ、皇后と皇太子の写真を優しく見つめる天皇。
やがて、連合国占領軍総司令官ダグラス・マッカーサー(ロバート・ドーソン)との会見の日がやってくる。

(2005/ロシア・イタリア・フランス・スイス) ★★★★

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外国から見た日本のファンタジーとして面白く観ました。
史実を忠実に描くことには力点が置かれていないので、そこは期待しない方がいいです。

昭和史を詳しく知らない私でさえも、あれっ?って思うことがあったけど、どこが事実でどこが想像なのかは、そんなに重要じゃない映画でした。
敗戦と向き合う天皇の苦悩を、日常の些細な事柄に焦点を当て描き出す。

気付けば私は、生きてる年数は「昭和」よりも「平成」の方が長いんだった。
だから「天皇陛下」と言うと、今生天皇のことを思い浮かべます。

「太陽」で描かれてる天皇の口癖「あ、そう」も知らないし、
まして、現人神として「天皇」を崇めていた時代のことは、知識としてしか持ち合わせていない。
今、天皇陛下を現人神として崇拝しなさいと言われても、ピンと来ないし何かの冗談かと思ってしまう。
それくらいに精神的には追いつけない時代のお話。

だけど、学校でも象徴天皇と教わり、特別な目で皇室を見ている自分がいて、どこか日本の拠り所に思ってる。
いくら昭和天皇と縁遠かったとはいえ、ヒトラーのような独裁者や戦争犯罪人として描かれていたら、かなりの衝撃を受けたと思います。

20世紀の権力者を取り上げた4部作のうち、ヒトラーの「モレク神」、レーニンの「牡牛座」に続く3作目として作られた作品が、天皇ヒロヒトを描いた「太陽」。

アレクサンドル・ソクーロフ監督は、天皇の戦争責任を追及したり、断罪することもしない。
ただ孤独で悲しみにくれ、弱々しく、またお茶目な一面をもった人間像を写し取る。

日本人には描けない映画。

日本人が天皇を描くと思想・信条なんかを問われたり、尊厳をこめて描かないといけない制約みたいなものがありそうだものね。
その点、ロシア人の監督はどこまでも自由。

自分は人であると知っている神。
その居心地の悪さをすくい取る。 

天皇をチャップリンみたいだとからかうシークエンスは、絶妙のサジ加減。

天皇が写真アルバムを広げ、眺めている海外の有名俳優のなかにチャップリンの写真を忍ばせ、マッカーサーに「誰かに似ている・・・」とつぶやかせる。
そこにきて、チャーリー・チャップリン!
普通なら、ありえないっ!!
けれど侮蔑するためのシーンじゃないのは、チャーリーの呼びかけに気軽に応えてみせる天皇に見て取れる。
天皇を守ろうと必死で止めさせる侍従(佐野史郎)が可笑しく見えてしまう逆転現象。

侍従は天皇の何を必死で守ろうとしているのか。
尊厳?

仕える侍従たちは、天皇を恭しく敬い、仰々しく振舞う。
窮屈に感じるほどに。

天皇が午睡中に見る悪夢の映像は、悲惨なはずの焦土と魚の爆撃機が異様に美しく描かれていて印象的。

チョコレートのシーンもユーモアがあって面白く描かれてました。

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2006年10月17日 (火)

ブラック・ダリア

Black_dahlia ハリウッド・センセーション。

実際に起きた未解決事件から着想を得て書かれた小説の映画化。

■あらすじ■

1947年、ロサンゼルス。
共にボクサーとしての経歴を持つロサンジェルス市警の名物コンビ、バッキー・ブライカート(ジョシュ・ハートネット)とリー・ブランチャード(アーロン・エッカート)。
リーには美しい同棲相手ケイ・レイク(スカーレット・ヨハンソン)がいたが、いつしか彼らは3人で行動を共にするようになっていた。

そんなある日、身体を腰から切断され、口を耳まで切り裂かれた若い女の全裸死体が空き地で発見される。
間もなく死体の身元は、映画女優を夢見ながら娼婦まがいの生活を送っていたエリザベス・ショート(ミア・カーシュナー)だと判明。
マスコミは彼女を“ブラック・ダリア”と呼び大きく報じる。

リーとバッキーも事件の捜査に乗り出すが、リーはこの事件に異常な執着を抱き始め・・・。

(2006/アメリカ) ★★☆

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「ファム・ファタール」と言う映画も撮ったことがあるブライアン・デ・パルマ監督。
ファム・ファタール的でありフィルム・ノワールが題材のこの作品との相性はバッチリに思えるよね。
相当に期待しちゃってました。
同じくジェイムズ・エル・ロイ原作の「L.A.コンフィデンシャル」は面白かったし。

結果的には期待外れの出来映えでしたが、決して悪い作品と言う訳じゃないのでしょう。
しかし、傑作でないのも確か(笑)。
デ・パルマの代表作と言うわけにはいかないんじゃないかなぁ~。

出所したボビーの情報を得てリーが向かったビルに、バッキーも乗り込んで・・・
ここのシーンは、さすがブライアン・デ・パルマ!って思う演出と映像でした。
けど、「おっ!」って思ったのは、そこだけでした。

ストーリーは人間関係が複雑なので、ブラック・ダリア事件の真相が判明した時の
カタルシスはないです。
犯人探しよりも、ブラック・ダリアに魅せられ、囚われていく人間模様を見せていく。

特にブラック・ダリア事件にのめり込むリー役のアーロン・エッカートは熱演。
同棲中のケイとのプラトニックな関係も不思議でしたが、お互いどう思っているのか深く描かれないので、折角の熱演も空回り気味に思えた。

そんなアーロンの隣にいるのがバッキー役のジョシュ・ハートネット。
これが、非常に違和感ありあり。 全く、似つかわしくない。

今回のジョシュは全体的に浮いてて、何をやってもサマになってなかったよ。
この役はジョシュには荷が重すぎたのかもー?
幸せ太りなのかなんなのか、顔の面積も広くなって瞳が顔に埋もれてるしさ(涙)。

そして、もう一人のミス・キャストは富豪の令嬢マデリン役のヒラリー・スワンク
見る人を魅了するような匂い立つ色香が必要な役だろうに、若さも美貌も感じられず。
どう見てもブラック・ダリアのそっくりさんには見えないし!

お色気担当はスカーレット・ヨハンソンなのかと思ったら、そうでもなくて、スカーレットもあんまりパッとしなかった。。。

一番役にハマっていた女優さんって、結局ブラック・ダリアを演じたミア・カーシュナーだけだった。

それにしても、エリザベスと一緒に映画に出ていた女の子が、フィルムを持って逃げ回っているのもよく分からず、どうでもいいことは駆け足で描かれてるような印象。

デ・パルマが老いたのか、役者の力量不足か、それとも脚本の悪さ故か、、、?

個人的にはデ・パルマ監督は擁護してあげたい(笑)。

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2006年10月14日 (土)

緑玉紳士

Monsieur_greenpeas 純日本製パペットアニメーション!

■あらすじ■

老舗メガネ屋<眼鏡紳士>の跡取息子、グリーンピース(声:ワタナベイビー)は、店には置けないような変テコなメガネを売りたいがため、トランク一つで家出をした。
たまに・・次元を間違えて、人間界のピラフに紛れ込み子供を泣かしたりすることもあったが、商売するなら大都会と思い、大きな赤い吊橋を渡り、摩天楼輝く<テーブルスクウエア>へと向かう。

そこで、封印が解けてドクロコインから抜け出したメガネ大好き悪魔・ジョーカー(声:我修院達也)に、命より大事な商売道具の変テコメガネがいっぱいつまったトランク奪われてしまう。

(2004/日本) ★★★☆

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丸くて、緑の憎いやつ・・・そう! 緑玉紳士とはグリーンピースのこと。

ネガメ屋の息子が変てこネガメを売りたいがために家出をして・・・との前書きですが、映画の中ではそんなことには一切、触れられません!
へぇ~、実は家出中だったのね。

“○×□”“△※☆%”。。。言葉にならない声で話して、セリフがない。
けれど、見ているうちになんとなくキャラクターを理解して、会話も通じてしまうのは、それほどに表現力があるからなのでしょう。

それに、この作品を映画(ちなみに48分)にするまで、コツコツと1年半も部屋にこもって、たった一人でコマ撮りしてた・・・なんて話を聞いてしまうと、
ちょっと、ちょっと、この渾身の労作を一目見てあげてよって宣伝してあげたくなる(笑)。
準備期間も入れると4年半もかかったらしいです。

フレンチ・ナレーションから始まる出だしと言い、テーブルを反転すると世界が変わるオープニングといい、面白くてちょっとオシャレ。
何かやってくれそうな予感を抱いてしまいます。

そうして始まった本編で最初に登場するのはピンキー(声:田中要次)!
チラシを見ながら、ずっとピンキーはジョーカーの手下だと思い込んでいたので、早々に誤解が解けて良かったです(笑)。

案外、ストーリーは普通(?)だったので、オープニングで期待したほどには見所がないなぁ・・・などと感じていたのですが、ラストに来ました!
トイレが登場してからが、この映画のハイライトでしたっ!!

ただの料理人かと思っていた執事(バトラーという名前らしい)が、意外にも大活躍。
トイレットペーパーのシーンはベタな作りながらも、笑ってしまいました。

そして、待ち受けるラスボスはもちろんジョーカー!
対決の舞台になるのは、屋上トイレ・・・!!
えっ!トイレ?

最終決戦の舞台がトイレだなんて、かなり意表をつかれました(笑)。

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2006年10月13日 (金)

ケイト・ボスワース

Kate Bosworth

  • 誕生日:1983年 1月 2日
  • 出身:アメリカ カリフォルニア州ロサンジェルス
  • 本名はキャサリン・アン・ボスワース
  • 乗馬が得意。

主な出演作:

公開待機作:

  • 「シーズンズ・オブ・ダスト(原題)」…監督はティム・ブレイク・ネルソン。 共演にオーランド・ブルーム。。。
  • 「The Girl in the Park」
  • 「ロストガールズ&ラブホテルズ(原題)」…東京が舞台の小説の映画化権を取得。 出演は不明・・・。
  • 「アフターライフ(原題)」…スーパーナチュラル・スリラー。 出演交渉中・・・。
  • 「ラスベガスをぶっつぶせ」…ケヴィン・スペイシー製作・出演作。 他の共演はローレンス・フィッシュバーン。
  • 「ベロニカは死ぬことにした」…ハリウッド版の主演。 

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2006年10月10日 (火)

ワールド・トレード・センター

World_trade_center 脳が命をつなぐ。

■あらすじ■

2001年9月11日、午前8時40分過ぎ。
ニューヨークのシンボルともいえる2つのタワー、世界貿易センター北棟にアメリカン11便が、南棟にユナイテッド175便が激突した。
港湾局警察官(PAPD)のジョン・マクローリン(ニコラス・ケイジ)とウィル・ヒメノ(マイケル・ペニャ)は同僚と現場に急行、人命救助のためビル内部へと向かう。
しかしその時、再び轟音が鳴り響き、ビル全体が崩壊を始める。
奇跡的に生き残った2人だが、瓦礫の下敷きとなり身動きすら取れなくなっていた。

(2006/アメリカ) ★★★

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その日は日常の延長線上で、いつも通りの単調で平穏な日のはずだった。
爆音と共に伝わる振動。
煙を吐き出すワールド・トレード・センターの姿。 
目の前に広がる非日常的な光景。
あまりに悲惨な出来事に、自分にできることが何かあるだろうかと立ちすくむ。

ブラウン管に写った映像を知識とため込んでいた私には、その日そこで血が流れたことや、その場にいた人々の痛みに鈍感だったと思う。
この映画の現場に向かった湾岸警察官たちの戸惑いや驚きを通して、ようやく少し現実に近づけた気がします。

逃げ惑う人々。 混乱する現場。
正確な情報も持たずに現場に飛び込む。

しかし人命救助に向かったマクローリンとヒメノたち5人は、二次災害に巻き込まれ、崩壊したビルの下敷きになって閉じ込められてしまう。

ここから映画のトーンは一変。
生き残ったマクローリンとヒメノが互いに励ましあう姿と、その家族のドラマを描く。

実話を基にした奇跡の生還。

けれど、感動なんてなまっちょろいモノを跳ね返す。
命は命の上に成り立っている。
どれだけの命が失われたのだろう。 
どれだけの命に助けられたのだろう。
だからこそ、助かった2人の命が輝くってこともなく、絶えず居心地の悪い気分にさらされました。

生存者だったからこそドラマになったのだとしたら、亡くなった方はどうなのか。
折角、助かったのに不慮の事故で死んでしまう同僚、
病院で行方不明の息子を待つ母親。

2家族にばかり焦点が当てられすぎて、そうだったんだーで終わってしまう。
愛国心に目覚める海兵隊員も、怖いし。。。
それに、あの出来事を描いていることでケチを付けられない雰囲気がちょっと嫌。

ニコラス・ケイジが、へっぴり腰でビルに向かうところまでは良かったんだけどなぁ。

閉じ込められたマクローリンが、脳が命をつなぐから眠ったらダメだ、と言うセリフが印象に残りました。

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2006年10月 8日 (日)

マダムと奇人と殺人と

Madame_edouard 街を歩けば変人に当たる。
個性的な登場人物ばかりが出てくる映画。

■あらすじ■

舞台はベルギー、ブリュッセルにて、“美大生連続殺人事件"が発生。 
死体はそれぞれ名画収集家の墓の後ろに隠されていて、右の腕が切断されている。

レオン警視(ミシェル・ブラン)は、助手の刑事ボルネオ(オリヴィエ・ブロッシュ)と、ぼやいてばかりの愛犬バブリュットを連れてさっそく捜査を開始する。
そしてレオン警視が辿り着いたのは、下宿付きのビストロ。 その名も“突然死"。
そこには、おかまのイルマ(ディディエ・ブルドン)、いつもロゼワインしか飲まないローズ(ドミニク・ラヴァナン)、まずい料理ばかり作るコックのジェジェ(ブーリ・ランネール)、いつも鳥を連れている老人、などちょっと変わった人々ばかりが集っていた。

彼らは口々に事件の事など知らないと言うが、店の評判が落ちることを気にして、実は、下宿人が行方不明になっている事をひた隠しにしている。

そんな中、イルマがかつて付き合っていた女性との間に生まれた実の娘のマリー(ジュリー・アンヌ・ロット)が、初めて父に会いにやって来ることになり・・・。

(2004/フランス・ベルギー・ルクセンブルク) ★★★☆

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フランスでカルト的な人気の小説「レオン警視」シリーズの1作を、著者自ら監督したのがこの映画なのだそう。

ナンディーヌ・モンフィス監督が住むフランスのモンマルトルに実在する人物にインスパイアされて生まれたと言うキャラクターたちは個性的な面々ばかり。
そして、モンマルトルと言えば「アメリ」。
だからと言うわけではないのでしょうが、この映画にテクニカルコーディネートとして、参加しているのがジャン=ピエール・ジュネ。
映画の隅々にまで手の込んだ細工がなされて、ますますユーモア溢れる映画にしている気がします。

主人公のレオン警視は一見、強面なんだけど編み物が趣味だったりして、なかなかのお茶目さん。
そんなレオン警視を取り巻く人々は、毒々しいまでに個性的。
言うなれば、奇人変人だらけです(笑)。

レオン警視が担当する“美大生連続殺人事件”。
奇人ばかりが集まるビストロ“突然死”にも、聞き込みに向うが新情報はない。

そのビストロ“突然死”に下宿しているオカマのイルマは、そわそわ落ち着きがない。
聞けば、昔の恋人との間に出来た娘マリーと、初めての対面をすると言う。
オカマになったとは知らない娘に、ありのままの自分を受け入れてもらえるだろうか・・・。

美大生連続殺人事件とイルマの父娘の対面。
まるで無関係の出来事が最後につながるのはいいけど、事件そのものに意外性がやや足りないかも。
映画の中に事件の「犯人」はバッチリ映っているのに、謎解き映画じゃないから、犯人が分かった時の驚きって少ない・・・。

私が怪しんでいたのは、随所に画面に現れる「帽子をかぶった後姿」の人。
まるで事件に無関係だったけど、これってマグリッドの絵画へのオマージュなのね。 どうりで見たことあると思った!

神父さんが十字架を担いでるシーンもシュールだったけど、あれもなにかのオマージュ?

事件はレオン警視に任せて、奇人たちの可笑しな行動を観察。
お気に入りは、ぼやいてばかりいるレオン警視の愛犬バブリュット。
胃を壊しそうなものが好物の、変な犬です。

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2006年10月 7日 (土)

ミザリー

Misery 思い込み、発覚。

■あらすじ■

ロマンス小説「ミザリー」シリーズでベストセラー作家になったポール(ジェームズ・カーン)は、純文学への転向を図るため、主人公ミザリーの死をもってシリーズを完結させる。
そして、コロラド州の山中にあるロッジにこもって、転向第1作の私小説を書き上げた。
原稿を携え、吹雪も意に介さずにニューヨークへの帰途に就くが、事故を起こし雪道から車が転落、ポールは重症を負ってしまう。

そんなポールを助け出したたのは看護師で、「ミザリー」の熱狂的なファンでもあるアニー(キャシー・ベイツ)。
手厚い看護でポールをもてなすアニーだが、「ミザリー」最新刊を読むと、その態度を一変させる。

(1990/アメリカ) ★★★★

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キャシー・ベイツ演じるアニーが怖い!
アカデミー賞主演女優賞を受賞したのも納得だけど、
なんだか雪に囲まれて身動きが取れなくて、次第にたがが外れて狂気じみてくるところなんかは「シャイン」を思い出しちゃう。
さしずめ女版「シャイン」のジャック・ニコルソン・・・?

それもそのはず、この作品の原作者は「シャイン」と同じくスティーヴン・キングなんですね!
知らなかった!

10代の頃に見たけど、あまりに怖くてチラ見状態だったで、内容はほとんど覚えてないのだ。
作家の足を・・・!!ってところに強烈な衝撃を受けて そこだけ覚えてる。

しかし、作家の足をオノで切るんだとばかり思ってました!
違うのね(苦笑)。 
そこまで酷くなかった。 血は出ないし。 でも、酷いけど(笑)。
なんで、オノで・・・って思ってたんだろう? 
やっぱり、「シャイン」のジャック・ニコルソンの影響か!?

だから、新たな気持ちで見てたけど、目を覆うようなシーンってなかったです。
むしろ、じわじわ怖くなっていくのが面白かった。
そんな訳で、思いがけず自分の成長振りと言うか、たくましさを再確認しちゃった(笑)。

吹雪の中、車を走らせ帰途を急ぐ作家のポール。
しかし、事故を起こして車は転落。 
自身も足に重症を負って動けなくなってしまう。

そんなポールを担いで家で介抱するアニー。
「ミザリー」の大ファンである彼女は、ポールの滞在を知って 時々ロッジの様子を伺っていたと言う。
そして、事故当日もポールの後を付けていたと告白する。。。

映画の中では命の恩人として、何気なくさらりと交わされちゃうセリフだったけど、かなり怖い。
だって、それってストーカーだものね。 
なんか、この人変・・・。そんな予感を抱く始まりです。

そうして、徐々にアニーの人となりが判明してくる。
突然、キレるキャシー・ベイツの演技は最高!そして、怖い。

最愛の「ミザリー」を殺されたアニーは、ポールに書き直しを要求。
それも、最新刊でミザリーが死んだところから、ちゃんと辻褄が合うように生き返らせろと無茶な要求を突きつける。
それに対して、反発しつつも、応えるポール。
奇妙で滑稽なパートナー関係が、なんだか可笑しかった。

どうにか逃げ出そうとするポールの格闘もスリリング。
保安官が疑問を抱いて、事故を捜査してるけど、まさか、あんなことになるとは思わなかった!

アニーは、身体を拭いたり、世話したりとポールと肌を触れ合わせていたはずだけど、映画の中ではアニーとポールの接触って、ほとんど描かれない。
ポールに対して思い詰めているアニーが身体をぶつけるのは、ラストの修羅場だけなんだよね。
くんずほぐれずの死闘でした。

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2006年10月 6日 (金)

★お知らせ★

グリーン・リバー・キラー 死体を愛した男」が、
12/2に「インタビュー・ウィズ・シリアルキラー」というタイトルでDVDリリースされるようです。
そんな訳で、この際に記事のタイトルも「インタビュー・ウィズ・シリアルキラー」に改めました。

それから、「インデックス」の改装が終了しました。
不具合などがあるようでしたら、お知らせいただければと思います。

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2006年10月 5日 (木)

赤ちゃんの逆襲

Mean_spirit 気まぐれな天使が仕掛けた無邪気な悪戯。

■あらすじ■

建築家を目指しながらも上手くいかず、売れない絵描きとして生活するシモン(ミシェル・ミューラー)は、ある日、街で自分がデザインしたものとそっくりな建物を見かける。
自分のデザインが盗用されたと思い込んだシモンは、この建物の責任者で社長のヴァンサン・ポレル(ティエリー・レルミット)に抗議するが取り合ってもらえない。
しかも、追い返されたシモンは、ポレルの運転する車に轢かれて死んでしまう。

ところが、死んだはずのシモンは憎きポレルの赤子として生まれ変わる。
なんとかして恨みを晴らそうと、赤子のシモンはあの手この手でポレルを困らせるが・・・。

(2003/フランス・スペイン) ★★★

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恨んでいる相手に轢き殺されてしまった挙句に、その男の息子として生まれ変わってしまったシモン。
普通、生まれ変わる時には過去の記憶一切を消去させられそうなものですが、なんの因果か悪戯か、シモンは恨みつらみを覚えてて、しっかりとポレルに復讐を誓うのです。

あまりフレンチ・コメディって見ないので、いつもは字幕版だけど、今回は日本語吹き替え版を選択してみました。
こういう時、DVDって便利ですね!!
 
待望の息子が生まれたことで、ほくほく顔のポレル。
けれど、息子のジュニアはパパに懐かず困らせてばかり・・・。

そして、ジュニアが死んだらパパも悲しくて死ぬという言葉に反応し、
終いにジュニアは自殺を試みるのです。

8ヶ月にして自殺願望を持つ赤子。
それもこれも、全てはポレルを困らせるために!

爆笑ものではなかったけど、ジュニアに振り回されるパパの奮闘に拍手!
とっても子煩悩なんだよね、ポレルさん。
だから見ていて微笑ましいの~!

それに、ジュニア役の赤ちゃんがとっても愛らしい!
しかも芸達者(笑)。

ジュニアが復讐のために体力をつけようとしているシーンが好きです。
BGMの「WE WILL ROCK YOU(KID’S ヴァージョン)」が流れる中、ジュニアの奮闘が描かれます。
ぬいぐるみにパンチ☆パンチ☆ ボコボコにしてやるぜぃ!

ママのキャラクターがいかにもな金髪高飛車女だったのは しょうがないけど、
シモンの恋人カルメン(レオノール・ワトリング)はもう少し魅力的に描いて欲しかったです。
そうしたらラストのオチにも説得力が出ただろうし・・・。

ところでシモンは、いつまで天使の気まぐれに付き合わされて輪廻転生を繰り返すのでしょう?(笑)

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2006年10月 4日 (水)

レディ・イン・ザ・ウォーター

Lady_in_the_water 閉じた世界に閉じ込められた住人たち。
その世界はシャマランを中心に回る。

■あらすじ■

アパートの管理人クリーブランド(ポール・ジアマッティ)は、日々の雑用や修繕に明け暮れていた。
そんなある晩、中庭のプールに謎めいた女性ストーリー(ブライス・ダラス・ハワード)が姿を現す。
彼女がおとぎ話に登場する水の精霊(ニンフ)のような存在であると突き止めたクリーブランドは、アパートの住人たちと協力して、彼女を元の世界へ戻してあげようと奔走するが・・・。

(2006/アメリカ) ★★

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「シックス・センス」以来、期待され続け、失望させ続けるM.ナイト・シャマラン監督。
今回は、すこぶる前評判が悪かったので、そんなに期待もしてなかったし、「オチなし」の情報も得ていたけれど、ここまでとは!!

本当におとぎ話が作りたかったのですね・・・。
それも、自分の娘たちのために。

自分の愛娘たちに語り聞かせた「ベッド・タイム・ストーリー」が映画の元だというのは知っていたけど、こんな私的なお話を見せられてどうしろって言うのか。
せめて鑑賞に堪える見せ方なり、演出をしてほしいよぅ。

女子大学生からおとぎ話を聞かされては、クリーブランドが当てはまる人物をアパートの住民から探し当て、、、の繰り返し。
おいおい、これはR.P.G.かよっ!!と思うくらいに、まどろっこしい展開。

協力的な住民にも現実感が乏しかったですけど、都合のいい展開をするおとぎ話の内容そのものが胡散臭かったです。
毒に効く薬の存在、大タカが迎えに来なかった時の緊急事態。 
想定された範囲内の出来事しか起こりえないように出来てしまっているんだよね。

しかも悲しいかな、完成された世界の出来事の一部でしかなく、私たちの日常に接点がまるで見つけられない。
だからストーリーが無事に“ブルー・ワールド”へ戻れるかどうかは、かなりどうでも良かった・・・。

と言うより、シャマランが世界を救う人物だってところで、かなり冷めちゃったんだよね~。
ネタバレだけど、これは早々に判明しちゃうので秘密でもなんでもないです。

毎回、必ず自作に顔を出すことで有名なM.ナイト・シャマラン監督。
今回は世界を救うきっかけになる青年役です。 
普通にメイン・キャストだった(笑)。

と言うか、こんなにおいしい役を演じているのも娘たちにいいところを見せたいからに思えてならない!
そんなの、つまらんっ!

せめてシナリオ・ライターの批評家役を演じていたら、ちょっとは笑いが取れたと思うよ。
クリーブランドにヒントを与え映画を転がす。 
こんなに監督にピッタリな役はないでしょう!
しかも あの最期なら、観客も大喜び(笑)。
10人に3人(←監督だと気付いた人)は笑ってくれたことでしょう。

シャマランに世界を救われるのも癪だけど、
職人(ギルド)は役立たずで役目を果たさないし、何より守護者(ガーディアン)があんな奴だなんてぇ~。

どんな人でも、それぞれ自分の役目を持っている。
そんなシャマランのメッセージは虚しく水を掻くようでした。

しかし、これはこれで完結した世界だから。。。

なんだかんだ言って、次回作も見ちゃうんだろうし(笑)。

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2006年10月 3日 (火)

涙そうそう

Nadasousou 名曲から生まれた映画。

■あらすじ■

2001年、沖縄。 
いつか自分の飲食店を出すという夢を持つ働き者青年、新垣洋太郎(妻夫木聡)は この日いつもに増して笑顔がこぼれる。 
それもそのはず、高校を合格した妹のカオル(長澤まさみ)が、オバァと暮らす島を離れ、洋太郎のいる本島へとやって来る。

(2006/日本) ★★☆

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「いま、会いにゆきます」の土井裕泰監督ということで期待値も高かったのですが、無難にまとめすぎて平凡になってしまったのが、とても惜しい。

名曲だからと言うだけでは、映画が名作になるわけじゃないのですね。
主演の2人は好演してただけに凡作になってしまったのはもったいなかった~。

ストーリー展開は分かりやすい3部構成。
勝手に「再会編」、「兄妹愛編」、「別離編」と名付けてみた。

第1部「再会編」は、島から出てきた妹との久々の対面。
しばらく見ないうちに女らしくなった妹をまぶしく思う兄と、兄に彼女が出来て面白くないハズの妹。
そして、彼氏が妹にべったりで複雑な思いの彼女、ケイコ(麻生久美子)。

長澤まさみのハジける天真爛漫さは可愛らしかったし、妻夫木クンのおおらかで優しげな雰囲気も良かった。
けれど3人の関係で悩んでいるのは彼女だけ。
それも取って付けたカンジでした。

前半からぐいぐい押しても良かったのに。

麻生久美子は、存在自体が中途半端で、いてもいなくてもいいような役でした。
きっと第3部へつなげるための布石だったのでしょうが、その役目を充分に果たしているとも思えなかった。

と言うのも、洋太郎もカオルもケイコも健全すぎて、お利口すぎて、お行儀が良すぎるんだもの。
もう少し悩み、あがき、じたばたしてもいいんじゃない?
ドロドロしたものを嫌ったのか、表面的なもの、キレイなところしか見せてない感じがしました。

それでも第2部「兄妹愛編」は切なくてホロッときて泣いちゃった。

なのに、第3部「別離編」には愕然ですよ。
もう少し伏線を張ったりすることは出来なかったのかしら・・・。
あまりにお粗末で強引な急展開に涙も引っ込んでしまった。。。 

エンド・クレジットの後におまけ映像が付いてます。
おまけって言うより、本編に使われても良さそうなシーンだけど。

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2006年10月 2日 (月)

レオポルド・ブルームへの手紙

Leo 君に届けたい手紙がある。
君に聞かせたい物語がある。

聴いてくれるかい?

■あらすじ■

ミシシッピー州の刑務所から、ひとりの男が刑期を終えて出てくる。
彼の名はスティーヴン(ジョセフ・ファインズ)。
無口で、物静かな彼の心の支えは、少年レオポルド・ブルームに手紙を書くことだった。

大学教授の妻メアリー(エリザベス・シュー)は、ある日、友人から夫の浮気をほのめかされて疑心暗鬼に陥り、塗装工の青年と関係を持ってしまう。
その後、夫の潔白も判明し2人目の子供を授かるが、事故で夫と娘をいっぺんに亡くしてしまう。
罪悪感に駆られたメアリーは、生まれてきた息子レオポルドに対して素直に愛情を注ぐことが出来ずにいた。

ある日、学校の課題に手紙の作文を与えられた少年レオポルド(デイヴィス・スウェット)は、見知らぬ囚人に宛て手紙を書くことにする。

(2002/アメリカ・イギリス) ★★★★

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少年レオポルド・ブルームの名前は、母メアリーがジェイムズ・ジョイス著「ユリシーズ」から取ってつけたもの。
映画の着想も「ユリシーズ」から得ているそうですよ。
読んだことないけど。。。

それでも、なかなか面白かった!
塀の中の囚人と少年が手紙をやり取りする映画だと思っていたので、イメージとかなり違ってました(笑)。

それに、カメラアングルや映像の美的センスがかなり私好み。
シンメトリーの構図、情緒的でもありクリアな映像。

ストーリーの構成も凝っているので、始めは話の内容がつかめないんだけど、だんだんと点と点がつながり線になってゆく。

「僕の人生は僕が生まれる前に始まった。 僕は母さんの罪の烙印。」

母親から愛されずに疎まれていると感じているレオポルドが、見知らぬ囚人に宛て書いた手紙。
その手紙を受け取り、彼を自分とは違う方向へ導きたいと返事を書き続けるスティーヴン。

「お母さんは、心のどこかで君のことを愛している。」

スティーヴンは、レオポルドのために物語を書き綴る。
そうして、物語の事の次第が判明するにつれ、スティーヴンが犯した罪も明らかにされる。

30代のジョセフ・ファインズに18歳を演じさせたのは、かなりの無理がありましたが、頭を丸めて元囚人を演じたジョセフは、いつものフェロモンムンムンなイメージと違って、静謐でミステリアス。
でも、どことなく色香が漂っていて良かったです。

説明を一切排除して、ストーリー構成だけで映画を語る手腕は見事でしたが、ラスト・シークエンスに「?」になってしまう人もいそうですね(笑)。

物を書く作業って、誰かに自分のことを知ってもらうことであり、
自分自身を知ることでもある気がします。

スティーヴンは自らが書き綴った物語を届けるべきレオポルドを見つけたことで、ようやく完成させることが出来たのでしょう。

全てを受け入れ、生まれ変わるためへのプロセス。

そうして第一歩を、ミシシッピ河から歩き出す。

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