ウィスキー
■あらすじ■
ウルグアイの小さな町。
父親から受け継いだ靴下工場を経営するハコボ(アンドレス・パソス)は、毎日、決まり切った1日を送っていた。
そこで働く中年女性マルタ(ミレージャ・パスクアル)も、控えめで生真面目な性格のせいか、ハコボと必要以上の会話を交わしたことがない。
そんなある日、前年に死去した母親の墓を建てるために、ブラジルで同じく靴下工場を営む弟エルマン(ホルへ・ボラーニ)が帰ってくることになった。
ハコボはマルタに、「エルマンが滞在する間、夫婦のふりをして欲しい」と頼むのだが・・・。
(2004/ウルグアイ・アルゼンチン・ドイツ・スペイン) ★★★☆
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「そこで終わるのかっ!」と言う、ラスト。
うわぁ、気になるぅ~!!
マルタがエルマンに渡した手紙の内容は?
ハコボから渡されたお礼をマルタはどう受け取ったかな?
果たして、その後は!?
いろいろ想像をかきたてられ、心引きずられる映画でした。
そもそもこの映画、セリフも多くないし、説明もしてくれないし、登場人物も無愛想。
だけど、そこが魅力。
同じ事を繰り返す、退屈な毎日。
そんな単調な仕事の中で、ハコボとマルタは息もピッタリ。
けれど、ハコボとその弟エルマンは、なんだか訳ありの様子。
そこにきて、マルタはハコボに偽夫婦を演じることを頼まれる。
「事情は存じてます」と、妻役を簡単に引き受けちゃうマルタだけど、一体どんな事情があるのかは教えてくれないのだ。
ハコボの家にある医療器具、ダンボールの山、ぐちゃぐちゃな壁のモチーフ・・・。
観ながらハコボの事情を推測して行く。
タイトルの「ウィスキー」は、写真を撮る時の掛け声。
日本だと、「はい、チーズ!」と言ったところ。
冴えなかったマルタが、「ウィスキー」の掛け声ごとに魅力を増していくのに比べ、ハコボの偏屈ぶりも可笑しい。
知らなかった一面が見えてくることで、魅力が増えることもあれば、
知らなかった一面を見て、幻滅することもある。
果たして、ハコボとマルタはどうだったのかしら・・・?
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