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2006年12月13日 (水)

王の男

The_king_and_the_clown 儒教のタブーに挑戦?

■あらすじ■

16世紀初頭、今なお韓国で語り継がれる史上最悪の暴君、燕山君“ヨンサングン”(チョン・ジニョン)の時代。

旅芸人一座の花形チャンセン(カム・ウソン)と女形のコンギル(イ・ジェンギ)は、国一番の芸人になろうと誓い合い、一座を抜け出し漢陽にやって来る。
そこで、ヨンサングンの悪評を耳にした2人は、芸人仲間と宮廷を皮肉る芝居を思いつく。

興行は人気を博すものの、一座は侮辱罪で王の重臣チョソン(チャン・ハンソン)に捕えられてしまう。
チョソンに「王が笑えば、侮辱ではない」と反論したチャンセンたちは、命をかけて王の前で芝居を披露することになるが・・・。

(2005/韓国) ★★★

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※【注意・ネタバレあり】…未見の方はご注意下さい。

見る前はスキャンダラスなイメージの映画なんだと思っていたのですが、そんなことはなかったです。

同性愛に関してのシーンも、ドロドロした感じじゃなくてかなり繊細というか、精神的なつながりがメインだったように思います。
そもそも男色シーンってキスくらいで、殆どなかったですし。
いえ、別に残念なんかじゃないですよ!(笑) 

コンギルのピンチを幾度も救うチャンセンが、かなり良かったです。
一度もコンギルへの想いを言葉に出したりしないし、そっと差し伸べる手も自然。
情熱的な感情を一切、表にしないことで、かえってコンギルへの切ない気持ちが伝わってきました。

一方、コンギルを見初める(?)ヨンサングンは、なんだか幼稚な男・・・。
幼い頃に、母親を実の父王の命令で喪った経験から、誰も信用せず、横暴で独善的な捻じ曲がった性格の持ち主になってしまったのだ。

美しいコンギルに母の面影を見たのか、ヨンサングンはコンギルを遊び相手として側に置いておく。

それが、チャンセンにとって面白いはずもない。
チャンセンの中に、不安と嫉妬が広がってゆく・・・。

そして間に挟まれたコンギル自身は、
幼子のような顔を見せるヨンサングンに哀れみの気持ちを抱く。
そうして初めて、チャンセンと心が離れてしまうのだ。

家に帰ってから思い返すと、なかなか良く出来てたなーと思ったりしたけど、
見ている時は、そんなには映画に引き込まれなかったです。

ヨンサングンはまるで駄々っ子のようで、精神的な幼さが異様だったし、
コンギルはただ翻弄されているだけで、そのまま女形の典型だった。

けれど、チャンセンが失明して牢獄に入れらている時に話す『指輪』の話。
あの話をコンギルが引き継いで、ヨンサングンに話して聞かせるけど、
それって2人のことだったんだ!と了解した時に、

深い!!

と思いました(笑)。
指輪を盗んだのはコンギルで、それを庇ったのがチャンセン。

実は2人は旅芸人になる前からの付き合いだったんだね~!
そして、そのことで奉公先を追われ、旅の一座に入ったのでしょう。

わあー!実は、こんなに深い映画だとは、見ている時は気付かなかったよ~。
映画を読み解く能力が、全然足りませんでした(猛省)。。。

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