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2006年12月 6日 (水)

武士の一分

Bushi_no_ichibun 愛しているから、戦う?
愛されているから、生きてゆける。

■あらすじ■

三村新之丞(木村拓哉)は、近習組に勤める下級武士。
毒見役という役目に嫌気がさしながらも、美しい妻・加世(壇れい)と中間の徳平(笹野高史)と平和な毎日を送っていた。

ある日こと。 
毒見の後、新之丞は激しい腹痛に襲われる。
あやうく一命はとりとめたが、高熱にうなされ、意識を取り戻した時には視力を失っていた。

人の世話なしで生きられなくなった自分を恥じ、新之丞は命を絶とうとするが、加世の懸命の説得で思い留まる。

その数日後、叔母の波多野以寧(桃井かおり)から、加世が外で男と密会しているという噂を聞く。
新之丞は徳平に、加世を尾行させるが・・・。

(2006/日本) ★★★

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どうなのかな、この映画。
壇れいさんの一途な演技には、何度か泣かされてしまったし、作品の出来は悪くない。
なのに、すっごい良かった~ってわけでもないんだよね。。。

前2作「たそがれ清兵衛」、「隠し剣 鬼の爪」と比べると、どうしても見劣りすると言うか、魅力が足りない。
物足りなさが残りました。
前2作が良すぎたのでしょうか?

随所に映画ならではの美しいシーンが描写され、丹念に夫婦の愛情物語を紡いでいます。
しかし、寝取られ侍の復讐と言うだけでは、核心が弱い。

最終的に夫婦愛に結実するなら、“武士の一分”をかけて果し合いをする中にも、加世を想う心を込めて欲しかった。
“たすき”を鉢巻きにするだけでは、その心が伝わってこなかったのです。

新之丞は侍なのに、およそ侍らしくない男。
早く隠居して、好きなことをして余生を送りたいと考えている夢見がちな男として描かれています。

そんな男が、“武士”として、果し合いを申し出るのは相当な覚悟。

それこそ、“武士の一分”をかけた戦いなんだけど・・・。
その“一分”って、言ってみれば“男のメンツ”みたいに見える。

夫婦の愛情物語の中で、果し合いのシーンは ぽっかり宙に浮いているように感じてしまったのですが、
それは加世さんの存在が喪失しているせいもあるのかも?

新之丞の“一分”よりも、加世の新之丞を想う気持ちに、強く心を打たれました。

加世(壇れい)さんは映画をしっとりした雰囲気にし、
徳平(笹野高史)さんは映画にリアリティを加え、
以寧(桃井かおり)さんは映画にユーモアを与えて印象的です。

この3人の演技は秀逸で、かなり際立っていました!

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