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2006年12月 7日 (木)

ある子供

The_child 親になる。

■あらすじ■

定職にも就かずに、少年たちを使って盗みを働いては、その日暮らしをして生きている20才の青年ブリュノ(ジェレミー・レニエ)。

ある日、18才の恋人ソニア(デボラ・フランソワ)がブリュノの赤ん坊を出産、ジミーと名付ける。
けれども、ブリュノは自分が父親になったという実感がまるでわかない。

数日後、ソニアから赤ん坊の世話を頼まれたブリュノは、盗品を売りさばくかのように勝手にジミーを売ってしまう。

(2005/ベルギー・フランス) ★★★☆

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2005年 カンヌ国際映画祭 パルムドール受賞作品です。

監督のダルデンヌ兄弟は、1999年にも「ロゼッタ」でパルムドールを受賞していて、今作が2度目の受賞なんだそうですね。
「息子のまなざし」の監督さんでもあります。

この映画が公開された時は「ニート」や「引きこもり」と言う話題も一緒に議論されていたけど、観た感じでは全然、問題の次元が違いました。
日本の『無気力』感と、この映画は馴染まない気がします。

大人になりきれない大人。
子供が親になってしまう現実。

親になる準備が出来ていないから、自分の子供を愛せない。

ブリュノにとって、ジミーは自分の子供ではなく“物”でしかない。
それもお金になる“物”だ。

突発的に、何の考えもなしに行動するブリュノの短絡さ。
彼は、数ある選択肢の中から、いつも最悪の行動をとってしまう。

行き当たりばったりの人生。
それが長く続くはずもなく、ブリュノはそれまでのツケを払わされることになる。

ラストシーンの、ブリュノが感情を吐き出すところで「ある子供」というタイトルが、ずっしり重みを持ちました。
ブリュノの子供ジミーを巡る物語。
まだ子供だった、ブリュノの物語。

人間の良いところは、過ちに気付いて成長できるるところ。
「息子のまなざし」もそうだったけど、決して希望を失わない映画ですね。

少年とつるんで無邪気なブリュノは、そのままワガママな子供だったけど、
赤ん坊のジミーは、そんな親を拒絶するかのように、ずっと“だんまり”だったのが不思議でした。

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