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2007年2月12日 (月)

ゆれる

Yureru 家族だから、つながってる?

■あらすじ■

東京で写真家として成功し、自由奔放に生きる猛(オダギリジョー)は、母親の一周忌で帰郷する。
父親(伊武雅刀)とは折り合いが悪いものの、温厚な兄の稔(香川照之)が間に入ってとりなす。

翌日、猛と稔は、幼なじみの智恵子(真木よう子)を誘い近くの渓谷へ行く。
そこで、はしゃぐ稔を横目に、智恵子は猛に一緒に東京に行きたいと訴えるが、猛は はぐらかしてしまう。

一人、つり橋を渡り写真を撮り続ける猛。
そして、ふと つり橋を見上げると、橋の上で揉めている智恵子と稔の姿があった。

次の瞬間、智恵子は渓流へと落下してしまう・・・。

(2006/日本) ★★★★

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各賞が発表されるこの時期、何かと受賞しているのが、この作品と「フラガール」ですよね!
気になっていたけど、ようやく見ることが出来ました!!

なかなか面白かったです。
大絶賛とまではいかなかったけど。

期待しすぎたって言うより、この映画が描こうとしているのが、まさに「心のゆれ」だったので、ミステリーやドラマティックなものに過剰反応する私としては、いささかパンチに欠けました。

でも、観ている最中も鑑賞後も、いろいろ想像をめぐらせてしまう映画で、白黒はっきりさせたくなっちゃいますね(笑)。

私の中では この映画の、ある部分は“こうであろう”と断定されてて、
また ある部分では、“どうなんだろう?”と不確定なまま放置されてます。

その“はっきりしない”ところが、この映画のミソなんでしょうね。

事実は一つしかない。
けれど、猛が受け取った事実と、稔が体験した事実は異なっていたんですよね。
最初から。

転落した智恵子。 
これは事実。

智恵子を突き落としたかもしれない稔。
これは真実なのか?

弟は兄の無罪を勝ち取るために奔走する。
それは、兄の無罪を信じているからか?

子供は生まれる家庭を選べないけど、血を分けて生まれてきて、育ててもらう。
血のつながりは目に見えないけど、家族って、確かに何かでつながっているんですよね。
嫌でも。

※【以下、ネタバレ有】…未見の方はご注意下さい。

だけど、この兄弟はつながっているのに、どこかギクシャクしてるんです。
時々、あれっ?て、どこか引っかかるんです。

例えば、稔が洗濯物をたたんでいる時の探り合うようなセリフの応酬。
例えば、智恵子が渓流に転落して、動転する稔にかけた猛の言葉。

「大丈夫だから」

その意味は、「(自分がしゃべらなければ)大丈夫だから」。

本当に隙なく作ってありますね!

最後にはようやく“つながり”を取り戻すけど、そこに至るまでに随分と時間がかかりすぎた上に、他人から説教されて、猛は相当にダメなヤツなんだと思います(笑)。

オダギリ君も良かったけど、稔役の香川照之が、特に良かったです。

温厚で真面目で親切。
だけど、内面はドロドロとしたものが渦巻いていて、だんだんと本性を現していくのが凄かった!
醜い心を持っていてもピュアな感じが、最後の笑顔に出てました(笑)!

あの後、バスに乗ったのかどうしたのかも、気になりますよね。
私は弟と一緒に家に帰ったのだと思いました。

エンドロールの曲も「一緒にテクテク帰ろう~♪」って歌ってました。

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