ハンニバル・ライジング
■あらすじ■
1944年のリトアニア。
戦禍で両親を亡くしたハンニバル少年(アーロン・トーマス)は、幼い妹ミーシャ(ヘレナ・リア・タコヴシュカ)と2人で山小屋に隠れ住んでいた。
ある日、残忍な逃亡兵グループが山小屋を乗っ取り、か弱いミーシャは彼らに殺されてしまう。
その後、心を閉ざしたまま孤児院で成長したハンニバル(ギャスパー・ウリエル)は、やがて脱走し唯一の親類を求めてパリの叔父のもとへと向かう。
しかし、すでに叔父はこの世を去り、未亡人の日本人女性レディ・ムラサキ(コン・リー)が、ハンニバルを温かく迎える。
ハンニバルは彼女のもとで高度な教育を受けると共に、次第に心の奥底に封印されていた復讐の情念を目覚めさせていくのだが・・・。
(2007/アメリカ・イギリス・フランス) ★★★
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“ハンニバル・レクター”シリーズの「羊たちの沈黙」と「ハンニバル」。
(ちなみに「レッド・ドラゴン」は、私の中では無かったことになってます・笑)。
その序章とも言うべき、人食いハンニバル誕生の秘密が描かれた今作。
レクター博士と言えば、イコール(=)アンソニー・ホプキンスだけど、その姿をちらりとも拝見できなかったのは残念!
ま、その分、ギャスパー君を御姿を拝見できるので良しとしますが。
ハンニバル・シリーズは、その都度、監督が違うので作品自体も雰囲気がガラリとかわるのが面白いですよね。
今回は1944年から始まることもあって、ちょっぴりノスタルジックな雰囲気を漂わせていました。
しかし、レディ・ムラサキが登場すると、それも終わる。
欧米人の日本文化への興味は嬉しいけれど、一括りにアジア文化と混同してそうな気も。
「SAYURI」に続き、またしても日本人役を演じているコン・リーに罪はないと思うけど、やっぱり違和感がぬぐえないのが実情です。
ミーシャのトラウマ、犯人たちへの抑えがたい復讐心、レディ・ムラサキへの恋心・・・。
そして、迫り来る殺人事件の捜査。
全体的に、どれも見所になり得ていないのが惜しまれます。
そもそも、「ハンニバルは死なない」ことは最初から分かりきっていることですよね。
なので、いかに“人食いハンニバル”へ変貌していくのかや、その残忍性にいやでも注目してしまいます。
でも、そこに手に汗握るドキドキや、あっと驚く映像や展開がありませんでした。
むしろ、その後どうなったのか気になる終わり方。
2人はそのまま、無関係に生きていくんですか?
また、どこかで出会いそうな気もするけど、
私は、レディは人を殺しているので、その罪に耐えかねて自害するかと思いました(笑)。
たくましい女性です。
それに、どうせならハンニバルが整形手術をして、顔が変わるところまで見たかったな・・・。
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