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2007年6月26日 (火)

アポカリプト

Apocalypto ジャングル de 追いかけっこ

■あらすじ■

マヤ文明後期の中央アメリカ。
ジャガー・バウ(ルディ・ヤングブラッド)は部族長の父や妻、幼い息子、仲間たちとともに平和な日々を送っていた。
しかし、その平和は突然崩れ去ってしまう。
村がマヤ帝国の傭兵に焼き討ちされたのだ。

なんとか妻子を涸れ井戸の中に隠すも、目の前で父を殺されたジャガーは、捕まった仲間とともに都市へと連行される。
そこでは、干ばつを鎮めるための儀式として生け贄が捧げられていた。

その犠牲を免れたジャガーは、今度は傭兵たちの“人間狩り”の標的となる。
妻子の待つ故郷の村を目指して、必死に逃げ出すジャガーだったが・・・。

(2006/アメリカ) ★★

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「パッション」は痛覚を刺激してくる非常に痛い映画でしたが、今回はマヤ文明を舞台にした全編マヤ語の作品というので、どんな映画なのか気になってました。
予告編ではサバイバル・アドベンチャー?って感じで、ただの追いかけっこにしか見えなかったんですけど、そこはメル・ギブソン監督だもの。
何かあるでしょ!って思ったんだけど・・・

何もなかったー!!

ホントにただの、追いかけっこじゃないですか・・・。
あまりに内容がなさ過ぎてビックリしました。

映画にはなってるんですけど、私が期待したものは何も出てこなかったって感じです。
まず、捕まって首都?に行くまでが長い。
途中の大木が倒れてくるシーンや、予言の少女なんて、必要なかった気がする。

首都に到着後も、カメラをじっくり回すでもないので、マヤ文明の生活や文化が見えてこなくて非常に残念でした。
ここはもっと、じっくり見たかったんですけどね~。

なんか統治者(王様?)の描き方もアホっぽかったし(笑)。
ちょっとしか登場しませんでしたが、民衆の喝采に悦になってるのが文明国家の統治者には見えなかったんですよね。
どこまで時代考証が正確なのか非常に気になりました。

ま、結局、マヤ文明が描きたかった訳ではなかったんでしょうね。
どの時代を舞台にしてもサバイバル映画は作れますから。

そのサバイバル・アクションも、あんまりハラハラドキドキ、手に汗握るって感じがなかったです。
奥さんの出産と絡ませて、緊張感を高めようとしている演出もオーソドックスすぎでした。

さらに言えば、逃げ出したのが主人公のジャガーだけだったので、後半を彼ひとりに全部背負わせすぎたのだと思います。

主人公だから死ぬはずないし。。。

捕らわれた仲間はどうなったのか(殺されたのでしょうが)、
ラストの海辺の2人はどうなったのか(殺されたのでしょうが)、
奴隷として連れて来られたババ様のその後や(笑)、
取り残された子供たち等々、
全体として詰めが甘いと言うか、結局何が言いたい映画なのかが伝わってきませんでした。

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2007年6月25日 (月)

300 〈スリーハンドレッド〉

Three_hundred スパルタの歴史のお勉強にはなりませんが、肉体美の鑑賞には向いてます。

■あらすじ■

紀元前480年。
スパルタ王レオニダス(ジェラルド・バトラー)のもとに、圧倒的な軍力を誇るペルシア帝国・クセルクセス王の使者がやって来る。
曰く、土地と水を差し出さなければ、国を滅ぼすという。
レオニダスはその要求を一蹴すると、使者を葬りペルシアと戦う道を選ぶ。

ところが、ペルシアとの戦を禁止する託宣師のお告げが下る。
スパルタでは王さえも託宣師のお告げに逆らうことは許されない。
しかし、レオニダスはそのお告げを無視し、要所であるテルモピュライでペルシア軍との決戦に挑む。

引き連れて行くスパルタの精鋭たちは、たったの300人。
対するペルシアの軍勢は、なんと100万の大軍だった・・・。

(2007/アメリカ) ★★★

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墨攻」でも、“1人 vs. 10万人”というキャッチコピーが使われていたけど、1人で戦うわけじゃなかったです。
この映画も、“300人 vs. 100万人”ってキャッチコピーですが、実際には“300対1000”くらいでしょうか。
戦っているのは一部だけです。
それが、スパルタの狙いだったわけですが。

セピア色に統一された映像は絵画のようで、時折ハッとするほど美しかったです。
風にたなびくマントとか。

筋肉ムキムキのマッチョは苦手なので、裸体には興味が行かなかったけど、
パンツとマントだけを身につけた男たちの集団は、かなりのインパクトがありました。

だけど、歴史上の物語を見ているっていうより、解説付きのゲームを見ているようでした。
映像もゲームっぽかったですけど、何より戦っている相手がもはや人間ではなくクリーチャー(バケモノ)の域に達してました(笑)。

シン・シティ」でもモノローグが多用されていたのが気になりましたが、今回もナレーションが多いのが気になりました。
心理描写まで語っちゃうのも、ちょっとね・・・

最初はいいけど最後になると、いかに無謀な戦いだったのかを思い知らされるので、だんだん盛り下がってしまったのが残念です。
レオニダス王が、最後に渾身の力を込めて放ったスピアが外れた瞬間、後ろの兵士たちのため息が聞こえてきそうでした。
ここでハズすかよ!って(笑)。

でも、バトル満載な上にお色気シーンもあったりして、いかにも男性好みな映画って感じですね。
アメリカでヒットしたのは分かるかも。

ペルシアのクセルクセス王をロドリゴ・サントロが演じているっていうので楽しみにしてたんですけど、CG処理が施されて酷いことになってました(泣)。
まるで、巨大なオカマちゃんみたい!
彼は美形なので、いじって欲しくなかったよ~。

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2007年6月14日 (木)

プレステージ

Prestige 変装は得意。
でも、変装を見破るのは不得手な人たち。

■あらすじ■

19世紀末のロンドン。
若き奇術師アンジャー(ヒュー・ジャックマン)とボーデン(クリスチャン・ベール)は、中堅どころの奇術師ミルトンの元で修行をしていた。

しかしある日、ミルトンの助手を務めるアンジャーの妻ジュリア(パイパー・ペラーボ)が、水中脱出に失敗し死亡する事故が起きる。
事故の原因はボーデンの結んだロープが外れなかったことだ。

その事故を境にアンジャーとボーデンの仲は決裂。
ボーデンがサラ(レベッカ・ホール)と幸せな家庭を築いていることも、アンジャーの復讐心に油を注ぐことになってしまう。

そして、ついにはお互いに報復を繰り返す事態に発展する。

そんな中、ボーデンは新しいマジック「瞬間移動」を披露する。
そのマジックを見たアンジャーは、オリヴィア(スカーレット・ヨハンソン)という美しいアシスタントを得て、ボーデンよりも華麗なステージを開催するが・・・。

(2006/アメリカ) ★★★★

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マジックの基本は「プレッジ(確認)」「ターン(展開)」「プレステージ(偉業)」から成り立つのだそうな。
へえ~。
でも、マジック対決の映画かと思ってみていると、肩透かしを食うかもしれません。

マジックそのものよりも、復讐に取り憑かれた男(ヒュー・ジャックマン)がメインでした。
アンジャーは、ボーデンへの復讐心から、ボーデンよりも優れたマジックを求め、やがてマジックそのものに取り憑かれていく。。。
ヒュー・ジャックマンが、時にエネルギッシュに 時にスマートに演じていて、素敵でした~。

マジックを考え出すカッター(マイケル・ケイン)とコンビを組んで、華麗で洗練されたパフォーマンスで人気を得る“グレート・ダントン(ヒュー・ジャックマン)”。

誰にも見破られないマジック「瞬間移動」を生み出した“THE プロフェッサー(クリスチャン・ベール)”

そんな2人の修行時代から、復讐合戦の泥沼、パフォーマンス中の“グレート・ダントン”の死・・・と時系列をずらして描かれています。
監督は「メメント」「バットマン ビギンズ」のクリストファー・ノーラン
今回も質の高い作品でした。

でも、注意しないと複雑な構造がちょっと分かりにくいかもしれません。
私が戸惑ったのは「誰が何を読んでいるのか」です。

ボーデン(クリスチャン・ベール)のところから盗んだ日誌をアンジャー(ヒュー・ジャックマン)が読む。
読みながら書き綴ったアンジャーの日誌を、今度はボーデンが手に入れて読む。

中盤までいくと、こういう構造だったと判明するのですが、最初は何がなんだかサッパリでした(笑)。
どっちがどっちのことを言っているのかも良く分からないので、声でヒュー・ジャックマンかクリスチャン・ベールかを判断してたくらいです。

けど、中盤までは結構、面白かったです。
手の込んだ復讐合戦になるので。
ストーリーも、最初に提示された「“グレート・ダントン”の死」へ向かって、突き進んでいきます。

でも、ニコラ・ステラ(デヴィッド・ボウイ)の発明品が何か分かると、「“グレート・ダントン”の死」の謎も一気に解けてしまいます。
しかも科学じゃなくて、SFだし・・・。 

一方、ボーデンのトリックは、物凄い古典的。
と言うより、ちょっとズルイかも。
2人いるのは分かってたけどさ、そんなこと知らないもん(笑)。

そういう訳で“驚愕のラスト!!”を期待して見てもカルタシスは得られないです。

面白かっただけにラストがもったいないな・・・と言う感じもするけど、全体的に楽しめたので良しとします。

そう言えば、スカーレット・ヨハンソンは思いのほか活躍しなかったですね。
もっと出番があるか、裏があるのかと思ってたんですが・・・。

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2007年6月13日 (水)

あるスキャンダルの覚え書き

Notes_on_a_scandal 今日の友は、明日の敵・・・。

■あらすじ■

おもに労働者階級の子供たちが通うロンドン郊外にあるセントジョージ総合中等学校。
ここで歴史を教えるベテラン教師のバーバラ(ジュディ・デンチ)は、厳格すぎるゆえに生徒ばかりか同僚教師たちからも疎まれる孤独な存在だった。

そんなある日、新しい美術の担当教師シーバ(ケイト・ブランシェット)が赴任してくる。
美しいシーバは皆の注目を集めるが、バーバラもそんな彼女を注視していた。

そして、ある出来事をきっかけにシーバと親しくなったバーバラは、シーバの自宅に招待される。
そこにいたのは、年の離れた夫(ビル・ナイ)、反抗的な娘、ダウン症の息子。
思い描いていた上流階級の家庭生活とは違っていたが、シーバと友情を深めることにバーバラは喜びを感じる。

ところがある時バーバラは、シーバと男子生徒(アンドリュー・シンプソン)の情事の現場を目撃してしまい・・・。

(2006/イギリス) ★★★★

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ジュディ・デンチとケイト・ブランシェットの共演・・・。
2人とも演技派なだけに、それだけで、見たいっ!と思ってしまいます。

事実、見応えは充分でした!
92分と短い上映時間ながら、短く感じませんでした。
たぶん、内容が濃いからかな?

15歳の教え子と不適切な関係を持ってしまう美貌の美術教師シーバと、そのスキャンダルをネタにシーバを絶対服従のペットとして手元に置きたいオールド・ミスのバーバラ。

バーバラの本性が露わになってくるあたりは、映画に緊迫感も出ていてゾクッとしました。
さすがジュディ・デンチ。 上手い~。怖い~。

人の噂は広がるのが早いものらしいけど、バーバラが仕込んだ種があっという間に開花して、シーバを追い詰めていたのには、ちょっとビックリしました。

シーバのスキャンダルのネタは、実際にあった事件から取られているけれど、映画では道徳的な結末になっていました。
この点だけは、事実の方がショッキングすぎて、映画は勝てないですね(笑)。

※シーバのスキャンダルの元ネタ。
1997年、当時35歳で4人の子持ちだった小学校教師メアリー・ケイ・ルトーノーは、13歳の生徒と性的関係を持ち、彼の子供を妊娠、出産。
児童強姦で逮捕されるも、仮釈放中に接近禁止を言い渡されていた教え子と密会して2人目の子供を妊娠、出産。 
実刑判決を受け刑期を務めた後、その教え子と2005年に結婚した。

けれど、この映画はこのスキャンダルをメインに取り上げた映画ではないのです。
私も見る前は、てっきりそうなんだと思ってたんですけどね(笑)。

これは、支配欲の強い孤独なバーバラがシーバを手に入れようと画策するお話。
そこに、たまたまシーバのスキャンダルが絡んできているだけなのです。 
それが、大問題なのですが(笑)。

独占欲や、狡猾さ。
シーバを自分にだけ向けさせようとするバーバラの醜い行動は、なんか分かる部分もあったりする。。。

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2007年6月11日 (月)

ホリデイ

Holiday ブルジョワ的恋愛休暇。

■あらすじ■

ロンドンの新聞社に勤めるアイリス(ケイト・ウィンスレット)は、忘れられずにいる元恋人のジャスパー(ルーファス・シーウェル)が目の前で婚約発表をして動揺する。

一方、ロサンジェルスで映画の予告編製作会社を経営するアマンダ(キャメロン・ディアス)は、同棲中の恋人イーサン(エドワード・バーンズ)の浮気が発覚しケンカ別れしてしまう。

そんな傷心の2人は、インターネットを介して出会い、お互いの家を交換し合う“ホーム・エクスチェンジ”をすることに。

こうして、まったく違う環境で2週間のクリスマス休暇を送ることになったアイリスとアマンダ。

やがて、アイリスはアマンダの仕事仲間マイルズ(ジャック・ブラック)と、
一方のアマンダはアイリスの兄グラハム(ジュード・ロウ)とそれぞれ出会い、恋に落ちるのだが・・・。

(2006/アメリカ) ★★★

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恋愛適齢期」のナンシー・メイヤーズ監督作品なので、ちょっと期待してました。
キャストは豪華で贅沢な顔ぶれですしね。

“ホーム・エクスチェンジ”と言うのは目新しい題材だし面白そうだったけど、“旅行先での恋”は全然 目新しくないです。
そこで繰り広げられる恋模様も規定路線でした。

アマンダとアイリス。
今回、2人のヒロインがいる訳ですが、キャメロン・ディアスがハリウッドの予告編製作会社の経営者っていうのは、ちょっとどうなのでしょう?
モデルや女優役なら分かるけど・・・。

ジュード・ロウも、あんまり仕事をしている印象がなかったです(笑)。
編集者って年末年始も忙しそうな感じなのに。

一方、くどさを抑えたジャック・ブラックは好感度が高かったです。

ケイト・ウィンスレットも等身大のヒロインを好演していて良かったです。
あんな腐れ縁のダメ男に引っかかるとは思えないけど(笑)。

そのジャスパーをラストに再登場させてダメ男の烙印を押す件も、コテコテの展開でここまでしないとダメなのかって位でした。
あんな男によろめくなんて~。

アイリスとマイルズのカップルはお似合いだったし好きだけど、映画として見ると結局、スターを起用したデートムービーの域を出ていない気がします。

なんか、恋をするにも、時間とお金に余裕がないとダメなんだな~と思ったりもして、ちょっと冷めてしまいました。

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2007年6月10日 (日)

蟲師

Mushishi 蟲師ギンコの物語。。。

■あらすじ■

100年前の日本には、精霊でも幽霊でも物の怪でもない妖しき生き物“蟲”がいた。
蟲は人間に取り憑き、不可解な自然現象を引き起こす。

そんな蟲の謎を紐解き、蟲に取り憑かれた人々を癒す能力を持つ者を“蟲師”と呼ぶ。
人には見えない蟲が見えてしまう特異体質のギンコ(オダギリジョー)も、そんな蟲師の一人。

ある時、彼は雪深い山の庄屋で、4本の異様な角が生えた少女・真火(守山玲愛)と出会い、彼女の病の原因を探る。

その後ギンコは、蟲の力を文字に封じ込める不思議な女性・淡幽(蒼井優)の体に変異が起きたとの報せを受け、彼女のもとへと向かうが・・・。

(2006/日本) ★★★☆

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“蟲”とは何か、“蟲師”とは何か。
って所から始まり、蟲師ギンコの出生の秘密を巡るお話でもありました。

見る前から気になっていたのは、ギンコことオダギリジョーの髪型!!
何故に銀髪!?

「ゲゲゲの鬼太郎」のウエンツもそうだし、流行なの?
なんて思っていたのですが、ギンコの銀髪にはちゃんと(?)理由があったんですね~。

蟲が存在する世界。
蟲師の存在する世界。
古き良き時代。。。とは言え、すでに電気が通っているのにビックリ!
そこで時代感が、思いっきり掴めなくなりました(笑)。

蟲師の仕事。
ギンコが蟲師となるまで。
淡幽の異変。
虹郎(大森南朋)の虹蛇探し。

エピソードはそれなりにあるのに、起承転結がないんですよね。
結局、ぬい(江角マキコ)は どうなっちゃったのか良く分からないし。

それでも、蟲師の世界観はきっちり描かれていたので、興味深く拝見しました。

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2007年6月 8日 (金)

長い散歩

A_long_walk 贖罪と再生の旅路。

■あらすじ■

定年まで高校の校長を務めた安田松太郎(緒形拳)は、妻(木内みどり)をアルコール依存症で亡くし、ひとり娘(原田貴和子)とも絶縁状態。
家庭を顧みなかった過去の自分を後悔しながら、安アパートでひっそりと暮らし始める。

そんなある日、松太郎は隣室の女(高岡早紀)が幼い娘・サチ(杉浦花菜)を虐待していることに気がつく。
それ以来、何かと少女を気にかけていたが、ついに惨状を見かねて、少女をアパートから連れ出してしまう。

旅に出た二人の間には、少しずつ絆が生まれていくが、
しかし2日後、幸の母親が警察に届け出たことで、松太郎は誘拐犯として警察から追われる身となってしまう・・・。

(2006/日本) ★★★☆

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モントリオール映画祭グランプリを受賞した奥田瑛二監督作品。
ご自身も松太郎を追う刑事役で出演してます。

昨今、ニュースで耳にすることの多い児童虐待がテーマですが、老人と幼女の交流に焦点を当てているので、そんなに重くなかったです。

緒方拳の演技もさることながら、母親から虐待される娘・サチを演じた杉浦花菜ちゃんの演技が素晴らしかった。

2人の旅に途中から加わるワタル(松田翔太)のエピソードは、現代社会の一片を垣間見させるけれども、描き足りない部分が多かったように思います。
その後のサチに影響を与えたようでもなかったし、単にエピソードとして消化されてしまったのが惜しいです。

家族を顧みずにきたことへの後悔。
幼い少女を見守ることで再生する自分自身。
それが、結果的に少女の再生と、自分の贖罪につながっていく。

映画はそれで良いですよね。
事件を追ううちに、刑事でさえも安太郎に同情的になってしまう。

でも、現実はそうはいかない。
少女を連れ去った松太郎は、やっぱり誘拐犯だし、
そもそも児童相談所など、然るべき場所に通報しないで社会を糾弾するのはどうなのか、と。

映画よりも現実の方が、厳しいですね。
それでも、見るべきところのある映画でした。

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2007年6月 6日 (水)

リーピング

Reaping イナゴ少女って何者?

■あらすじ■

かつてキリスト教の宣教師として活動していたキャサリン(ヒラリー・スワンク)は、幼い娘と夫を失ったことで信仰を捨ててしまう。
そして、宗教的な様々な“奇跡”の真相を科学的に解明する専門家の第一人者となった。

そんな彼女のもとに、小さな町ヘイブンで起きている不可解な出来事を解明してほしいとの依頼が舞い込む。
そこでは、川の水が血に変わり、大量の蛙が降るのだった・・・。
住民たちは一人の少女ローレン(アンナソフィア・ロブ)が災いの元凶であると噂している。

やがて調査を始めたキャサリンは、この町で起きている事件が旧約聖書の“10の災い”にそっくりなことに気づく。

最初は、科学で証明できると虚勢を張っていたキャサリンも、科学で解明できない現象であることを悟り始め・・・。

(2007/アメリカ) ★★☆

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※注意【ネタバレあり】…未見の方はご注意ください。

「イナゴ少女現る」のキャッチコピーに、まんまと乗せられてしまった私です。
気になる~っ!

映画は怪奇現象モノかと思いきや、たまにドキッとさせられたりして、ホラー・テイストでもありました。
怖いの苦手なんだよ~と、鑑賞したことを後悔し始めた矢先、先が読めてしまったのとストーリーが変な方に転がり始めたので、一気に脱力。。。
なんだこりゃ!(笑)

前半は、そんなに悪くなかったんですけどね~。
キャサリンのトラウマである“夫と娘が生贄にされた”ことが判明しちゃうと、その後の展開は想像ついちゃいます。

あぁ、同じことが起きて、今度は(救えなかった娘の代わりに)ローレンを助けるのね…と。

ご都合主義のハリウッド作品だけあって、“10の災い”と“悪魔の子供”の関係が、分かったような分からないような・・・。
あれじゃ“10の災い”が起きるって言うより、それが“武器”って感じです。

警告を発したコスティガン神父(スティーヴン・レイ)にまで、累が及ぶのも無理がありました。

少女ローレンは、口数も少なく神出鬼没で、謎めいていて良かったんですけど、やっぱり“イナゴ攻撃”のあたりから、これは違うのではないかと(笑)。

イナゴに日食に雷、隕石・・・出血大サービスのラストは慌ただしい限りでドキドキもハラハラもせずに、ただ呆然としてしまいました。
VFXも見所となるほどにスゴイって訳でもないし。

今回のヒラリー・スワンクは金髪だったけど、全然似合ってなかったです。
眉毛黒いし、男前の顔なので。

そう言えば、ホラー映画のヒロインって何故か金髪ですね・・・。
ヒッチコックの影響なのかな?

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2007年6月 5日 (火)

好きと言えるまでの恋愛猶予

Bande_du_drugstore 好きだけど、気のない素振りをしてみたり。。。
相手の言動に一喜一憂してしまったり。。。

想いが届く、一歩前。

■あらすじ■

1966年、パリ。
18歳のフィリップ(マチュー・シモネ)と悪友のマルク(オレリアン・ウィイク)は、幼なじみのナタリー(アリス・タグリオーニ)に誘われ、シャンゼリゼ通りのクラブ"ドラッグストア"で開かれているシャルロット(セシル・カッセル)の誕生日パーティーに出席する。

シャルロットとフィリップは、一瞬で惹かれ合うがそんな気持ちを素直に表現できず、歯痒い関係が続く。

そんな中、フィリップはナタリーと、シャルロットはマルクと関係を持ってしまい・・・。

(2002/フランス) ★★★☆

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若いっていいね!!(笑)

久々のDVD鑑賞には、トキメキが不足しがちな私に愛を補充してくれそうな一本を選んでみました。

主役のフィリップを演じているマチュー・シモネは、ジャック・ペランの息子なのですが、すっごい格好いいのー♪(≧∇≦)
美男子は目の保養になるわぁ~。 と言うことで、目的の半分はすでに達成された感じです(笑)。

でも本当に、目元が涼しげで、可愛いくて格好良いいんだよ~。
ロバと王女」でのジャック・ペランにもメロメロになってしまったけど、王子顔(!!)の家系なんですね~(笑)。

ちなみにヒロインのシャルロットを演じているセシル・カッセルは、ヴァンサン・カッセルの妹だったりします。
でも、お兄ちゃんほど怖い顔してないし(笑)、ナイーヴだけど強引な気難しいお年頃を好演してました。

フランス映画なのに、恋愛にぐずぐずイジイジしているのが、ちょっと珍しいかも?
でも、そこが好きなんだけど(笑)。

人生において、ちょっとしたことで運命を変えることもあるよね。
もしも、あの時・・・。
この映画はそういう映画ではないけれど、あの時、電報を送っていたら・・・と思ったりもします。
ちょっとした勇気で運命も変わる!
タイミングは逃しちゃダメですねっ!!

前半、ナタリーはフィッリプに叶わない恋心を抱いているのかな~って見ていたんだけど、後半、ただの小悪魔?なことが判明・・・。

煮え切らないフィリップとシャルロットの関係も、好きでもない相手と関係を持ってしまうので、どんどん胸キュン度が下がっていきました。
ちょっと、残念。

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2007年6月 4日 (月)

パッチギ! LOVE&PEACE

Pacchigi_love_peace 続編なのに、続編にあらず・・・

■あらすじ■

1974年。
アンソン(井坂俊哉)一家は、難病の息子チャンス(今井悠貴)のために京都を離れ、東京都江東区枝川でサンダル工場を営む叔父夫婦のもとに身を寄せていた。

ある日アンソンは、駅のホームで因縁のライバル近藤(桐谷健太)と大乱闘の騒ぎを起こすが、気のいい国鉄職員の佐藤(藤井隆)に助けられる。
それ以来、佐藤とは家族ぐるみで親しくなっていく。

一方、芸能プロダクションからスカウトを受けた妹のキョンジャ(中村ゆり)は、チャンスの治療に多額の治療費がかかることや、狭い世界を飛び出したいという思いから芸能界入りを決意。
やがて、人気俳優の野村(西島秀俊)と出会い、恋に落ちる・・・。

次第にチャンスの病気が悪化し、日本では助かる見込みがないことを知らされたアンソンは、金策のため佐藤とヤバい仕事に手を出すが・・・。

(2007/日本) ★☆

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主演のキャストも違うんだし、続編にしなくても良かったのになぁ。
舞台も東京に変わってしまったし、前作から引き続き出てくる登場人物も少なく、続編である部分を探す方が大変かも。。。

前作の「パッチギ!」がヒットしたから、どうしても続編にしたかったんだろうけど、潔く別物にして「パッチギ!3部作」とかにすれば良かったのにって思います(笑)。
2部作じゃなくて3部作なのは、この映画に色んなエピソードがぎゅうぎゅうに詰め込まれているから2作品に分けてもいいかな…と。

特に、アンソンたちの父親のエピソードは、細切れに挿入されるので非常に分かりにくかったです。
これは、私が戦争史に詳しくないってこともありますが、アンソン+キョンジャ兄妹のエピソードの合間に父親の戦争体験を強引に差し込んでいるので、映画の中ではかなり浮いてました。

しかも、描き方が駆け足すぎるし、誰の回想シーンと言うこともないので、シーンとシーンの切り替わりが唐突で不自然なのです。
だから、ただ傍観して見ているだけで、引き込まれないんですよね。

アンソンがヤバい仕事に手を出すのも、結果的には必要なエピソードだったのか?と疑問が残るし、詰め込みすぎた割りには、結局、何が言いたい映画なのかが分かりにくかったです。

井筒和幸監督に「この映画のどこを一番見て欲しいか」と聞けば、きっと「全部!」と答えるだろうけど(笑)、
私には、芸能界には在日が多いってことしか印象に残らなかったです。

“チャンスの難病”という大きなポイントがありながら、それがメインにはならず、キョンジャの芸能界入りがメインのエピソードに置かれているし・・・。

どうして、在日を隠さないといけないの?

芸能界での差別・偏見は、社会の縮図と言いたいところだけど、あまりにもドロドロした世界だから、別次元のように思ってしまいます。

エピソードを引っ張るべきヒロインに華がなかったのも残念です。
ヒロインなのに口元を歪めて、眉根を寄せてばかりの演技で、魅力がほとんど感じられないのです。。。

ノムケン役の西島秀俊も、今回ばかりはミス・キャストだったかも・・・。
別に西島秀俊でなくてもいいような役だったし、時代に合ってなかったです。

唯一の健闘は、意外にも(?)藤井隆だったりしました。

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2007年6月 2日 (土)

GOAL!2 STEP2:ヨーロッパ・チャンピオンへの挑戦

Goal_2_living_the_dream 好感度が下がりまくりの今作。
次に挽回はあるのか?

■あらすじ■

ニューカッスル・ユナイテッドの人気選手となったサンティアゴ・ムネス(クノ・ベッカー)は、ロズ(アンナ・フリエル)との結婚式の準備も着々と進んで順風満帆。

そんなサンティアゴに、レアル・マドリードへの移籍の話が舞い込む。
反対するロズを説得して、ひとりマドリードに移り住み、ベッカムやロナウドらに迎えられ、ふたたびガバン・ハリス(アレッサンドロ・ニヴォラ)とチームメイトになった。

しかし、豪邸のような家を買い、高級車を乗り回し、美女に囲まれるサンティアゴに、ロズは距離を感じ始める。

そんなある日、サンティアゴの前に弟だと名乗る子供が現れ・・・。

(2007/イギリス) ★★

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単純なサクセス・ストーリーだった前作「GOAL!」は、愛嬌のあるクノ・ベッカーの魅力とキャラクターのハングリーさで、それなりに楽しませてもらえました。

なのに成功した途端に、こうも魅力を失われるとガックリです。

日本語吹き替え版でしか上映してなくて、字幕じゃなかったのも痛かったです。
なんかセリフが芝居がかっていて、TVの海外ドラマを見てる気分でした。(声優さん、ごめんなさい。)

ストーリーは今回も単純で、サクセスものにありがちな危険な落とし穴に引っかかるサンティアゴの図なのですが、気に入らない点が多いのです。

まず、スペイン美女とハメを外すのは頂けないよね。
メッチャ、好感度下がりました!

テキーラ飲んだ後の飲酒運転も、FIFA公認の映画なのにいいのか?って感じです。

1作目では、父親との不和が描かれていたけど、
今回は生き別れになった(家出した)母親(エリザベス・ペーニャ)が生きていたことから、心に動揺が生まれ、それがプレーにも現れてしまいます。
またか・・・な感じですよね。
いい加減、プロなんだからONとOFFはきっちりしようよ!

でも、弟の無謀運転に至っては、開いた口が塞がらない。
あんなの無理だって! すぐに事故るって!
目撃者もいるし、ちゃんと調べたら誰が運転していたかも判るだろうに、弟を庇う意味はあるのかな?

今回はトラブッてばかりで、フィールドでの活躍にもっと焦点を絞って欲しかったです。
しかも、試合に出ると、とにかく銀河系スター軍団に肩を並べているムネスはどうだ!すごいだろう!の連呼とアピールが正直、ウザい。

良心的なエージェントだったグレン(スティーヴン・ディレイン)を解雇してしまったっぽいのも、マイナス。
このままコテコテのストーリーでいくのかな~。

引退したジダンが映画の中では現役だったり、アメリカに行っちゃうベッカムとチームメイトだったり、現実に映画は追いつけないんだよね。
だから、現実との相乗効果が生まれないのは残念かもね。

でも、ベッカムはスゴイ目立ってました。
ラストなんか、かなりアピールされてて、「4」への布石?かと勘ぐっちゃう(笑)。

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2007年6月 1日 (金)

パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド

Pirates_of_the_caribbean_at_worlds_ 混沌のうち、終焉・・・

■あらすじ■

デイヴィ・ジョーンズ(ビル・ナイ)の心臓を手に入れた東インド会社のベケット卿(トム・ホランダー)は、デイヴィ・ジョーンズを操り、ついに海賊たちから制海権を奪わんとしていた。
それは、海賊の時代の終焉を意味する。

キャプテン・バルボッサ(ジェフリー・ラッシュ)は“伝説の海賊”9人を招集し、海の女神“カリプソ”を解放することに最後の望みをかけるが、
海賊長の一人であるジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)は、後継を指名しないまま“デイヴィ・ジョーンズの墓場”に捕らわれている。

そこで、ウィル(オーランド・ブルーム)やエリザベス(キーラ・ナイトレイ)と共に、ジャック救出に向かうが、“世界の果て(ワールド・エンド)”にあると言う“デイヴィ・ジョーンズの墓場”までの地図を手に入れるため、
まずは、シンガポールのキャプテン・サオ・フェン(チョウ・ユンファ)の元へと向かう・・・。

(2007/アメリカ) ★★☆

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「3」へ向けての壮大な予告編と化していた前作「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」。
あれ程までに期待を煽っておいて、これか!と落胆の気持ちが強いです。
期待していた程には面白くなかった・・・。

「2」では、冒頭からサバイバル・アドベンチャーで楽しませてくれたけど、「3」では処刑シーンから始まります。
暗くて、重くて、楽しくない。
大丈夫なのかと心配になっちゃうけど、大丈夫じゃなかったみたい(笑)。

ジャック・スパロウの飄々ぶりは相変わらずだったけど、登場人物が増えたこともあってか、いつもより影が薄かったような・・・。
ウィルも、父親(ステラン・スカルスゲールド)をデイヴィ・ジョーンズのフライング・ダッチマン号から助け出すため、ベケット卿と手を組んだりして敵なのか味方なのかが曖昧でした。

でも、もっと動機が曖昧なのがエリザベスとバルボッサ。
この人たちの目的って・・・??

「1」では反目していたハズなのに、みんな仲良くジャック救出に向かうのも可笑しいけど、バルボッサには裏が欲しいところです。
“何か”見返りがなきゃ、ふつう動きそうにないもの。
きっと、その“何か”はラストのブラックパール号なんだろうけど、それだけじゃ動機は弱いような気がしました。

エリザベスに至っては、なんでこんなにシャカリキになって海賊のために戦っているのか、よく分からなかったです。
まぁ、彼女は海賊の魂を持った令嬢らしいので、海賊の自由が奪われることは、自分の自由が奪われることに等しいんでしょうが、ちょっと肩入れしすぎのような(笑)。

ジャックの悪知恵から海賊長に選ばれたエリザベスが、海賊たちを鼓舞するところも、微妙な感じ。。。
熱演すればするほど、空回りというか、置いてけぼりの状態でした。

それに、今回はCGの出来もそんなに良くなかったです。
海賊会議が開かれる船の港もそんなに凄くなかったし、“カリプソ”に至っては唖然と言うかガッカリ!
時間がなくてビジュアル・デザインが出来なかったのかなー。

“人間”の中に“カリプソ”を閉じ込めたんだから、“カリプソ”を解放したら、後には“人間”が残る気がするんだけど、どうなんでしょ?
そもそも、“カリプソ”を閉じ込めた「第一回海賊会議」が“いつ”なのかも、良く分からなかったです。
バルボッサはその会議に参加していたような口ぶりだったけど・・・。

なんか、いろいろ詰め込みすぎてて、無理矢理まとめましたって感じですね。

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