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2007年6月 8日 (金)

長い散歩

A_long_walk 贖罪と再生の旅路。

■あらすじ■

定年まで高校の校長を務めた安田松太郎(緒形拳)は、妻(木内みどり)をアルコール依存症で亡くし、ひとり娘(原田貴和子)とも絶縁状態。
家庭を顧みなかった過去の自分を後悔しながら、安アパートでひっそりと暮らし始める。

そんなある日、松太郎は隣室の女(高岡早紀)が幼い娘・サチ(杉浦花菜)を虐待していることに気がつく。
それ以来、何かと少女を気にかけていたが、ついに惨状を見かねて、少女をアパートから連れ出してしまう。

旅に出た二人の間には、少しずつ絆が生まれていくが、
しかし2日後、幸の母親が警察に届け出たことで、松太郎は誘拐犯として警察から追われる身となってしまう・・・。

(2006/日本) ★★★☆

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モントリオール映画祭グランプリを受賞した奥田瑛二監督作品。
ご自身も松太郎を追う刑事役で出演してます。

昨今、ニュースで耳にすることの多い児童虐待がテーマですが、老人と幼女の交流に焦点を当てているので、そんなに重くなかったです。

緒方拳の演技もさることながら、母親から虐待される娘・サチを演じた杉浦花菜ちゃんの演技が素晴らしかった。

2人の旅に途中から加わるワタル(松田翔太)のエピソードは、現代社会の一片を垣間見させるけれども、描き足りない部分が多かったように思います。
その後のサチに影響を与えたようでもなかったし、単にエピソードとして消化されてしまったのが惜しいです。

家族を顧みずにきたことへの後悔。
幼い少女を見守ることで再生する自分自身。
それが、結果的に少女の再生と、自分の贖罪につながっていく。

映画はそれで良いですよね。
事件を追ううちに、刑事でさえも安太郎に同情的になってしまう。

でも、現実はそうはいかない。
少女を連れ去った松太郎は、やっぱり誘拐犯だし、
そもそも児童相談所など、然るべき場所に通報しないで社会を糾弾するのはどうなのか、と。

映画よりも現実の方が、厳しいですね。
それでも、見るべきところのある映画でした。

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