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2007年7月 9日 (月)

憑神 (つきがみ)

Tukigami 貧乏神はモノノケ・・・?

■あらすじ■

時は幕末。
別所彦四郎(妻夫木聡)は、下級武士とはいえ、代々将軍の影武者をつとめてきた由緒ある家柄の次男。
文武両道に優れ将来を嘱望されていたが、些細な事件をきっかけに婿養子に行った先から離縁され、兄夫婦(佐々木蔵之介鈴木砂羽)のもとで肩身の狭い日々を過ごしている。

そんなある日、彦四郎は昌平坂学問所のライバルで今では軍艦頭取に出世した榎本武揚と再会する。
榎本が成り上がったのは、向島の“三囲(みめぐり)稲荷”にお参りしたお陰だと、専らの噂・・・。

酒に酔って転げ落ちた土手のふもとに“三巡(みめぐり)稲荷”を発見した彦四郎は、手を叩いてお祈りする。
しかし、そこは災いの神を呼び寄せるお稲荷様で・・・。

(2007/日本) ★☆

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起承転結はきっちりしてるんだけど、話が進むほどに どんどんつまらなくなっていく映画でした。

うだつの上がらない下級武士が神頼みしたのは、災いの神様を祀った祠だった、と言う導入から、最初の貧乏神(西田敏行)に取り憑かれるまでは、まだ良かったです。

如何せん、続く疫病神を演じるのが赤井英和
なぜ、相撲取りの姿なのか(まわし姿ではありません。浴衣を着ています。)も良く分からないけど、役不足の感が否めません。

3番目に登場する死神は森迫永依チャンが演じていて、さらに格落ちします。
普通、逆じゃないですかね?

貧乏神のパートは笑えるところもちょっとあって、コミカルな作品なのかな~って思ったけど、疫病神のパートになると雰囲気がガラッと変わりました。
いや、周りの出演者は同じなので、赤井英和の存在感が映画の中で異質すぎたと言うべきか・・・。
その違和感を笑いのオブラートで包むでもなく、そのまま演技続行なのが苦しい。。。

死神のパートにしても引き込まれるものがなくて、かなりどうでも良かったです。
それに、無理して恋愛を絡ませないほうが良かったと思う・・・。
死神と心中って、意味不明だもん。

そもそも、登場する神様たちは主人公に甘すぎる!
10年に1度、否、100年に1度の秘儀「家替え」をしてもらってピンチを切り抜けていくけど、主人公に都合良過ぎる展開は、ちょっと興ざめでした。

その主人公の魅力も乏しくて、著しく説得力を欠く映画になってしまっています。

この映画は、幕末の武士の時代が終わる頃のお話なので、主人公が武士としての己に目覚めるサブ・ストーリーが用意されています。
しかし、ラストはそこがメインになっていました。
だったら、最初から“武士の本懐”を中心に据えていたほうが、一本筋が通ったと思います。

結局、何を伝えたいのか焦点が定まらずにふらふらしているので、最後の主人公の覚悟がイマイチ伝わってこない・・・。

自分には妻子がいるから…と、言い逃れをしていたわりには、自分の信念を優先させるわけだし、父親に刀を向ける息子とのわだかまりも充分に解決したとも思えない。

何よりも元妻の実家を没落させたのに、その後のフォローが団子と握り飯だけって・・・。
蕎麦屋に金貨をあげるのと比べると、かなり酷いよ。

神様なのに、悪霊退治の呪文が効くのも変だった。。。

しかし、彦四郎の母を夏木マリが演じていたので、別所家のシーンは安心して見ていられました。

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