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2007年8月23日 (木)

夕凪の街 桜の国

Yuunaginomati_sakuranokuni 夕凪の街に起きたことをあなたも知っていて。

■あらすじ■

原爆投下から13年後の広島。
母フジミ(藤村志保)と2人でそこに暮らす平野皆実(麻生久美子)。
彼女には弟の旭(伊崎充則)がいたが、戦時中に疎開し、そのままおば夫婦の養子になっていた。

そんなある日、皆実は会社の同僚である打越(吉沢悠)に愛を告白される。
だが彼女は、原爆で父と妹を失い、自分が生き残っているという事が深い心の傷になっていた。
そんな彼女の想いを打越は優しく包み込むが、やがて皆実に原爆症の症状が現れ・・・。

それから半世紀後の東京。
定年退職した皆実の弟・旭(堺正章)は、家族に内緒で広島の旅に出る。
そんな父を不審に思った娘の七波(田中麗奈)は、ひょんなことから友人の利根東子(中越典子)と共に、旭の後を追って広島へ向かうが・・・。

(2007/日本) ★★★★

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原爆が落とされて13年後のヒロシマを舞台にした「夕凪の街」。
そして、現代の日本を舞台にした「桜の国」。

2編から成る映画の前半「夕凪の街」にボロボロ泣かされてしまって、このまま後半はどうなるの?って思ったら、「桜の国」になった途端に涙が引っ込んでしまいました。

「夕凪の街」の主人公は、13歳で被爆したミナミ。
生き残ってしまった罪悪感から
「幸せになってはいけない気がする」
「誰かに死ねばいいと思われた」
そんなセリフを口にする。

心の奥底に仕舞い込んだ被爆者の生の声を聞いたようで、ひとつひとつのセリフが心に突き刺さってくる。

私は五体満足に産んでもらって、原爆のことも聞きかじっただけで、本当は何も知らない甘ちゃんで、
知らないから忘れてしまうことも簡単に出来る。

だから、忘れないでいること。
次の世代に語り継いでゆくことが、いかに大事かを痛切に思い知りました。

そこにきて「桜の国」なのですが、
主人公のナナミの母も祖母も被爆者だけれど、何も語らず死んでしまうんですよね。

だからナナミは自らのルーツを求めてヒロシマへ旅立つ!って訳でもなく、ただ父親の不審な行動を怪しんで、後をつけてヒロシマへ行っただけ。

ちょっと動機が弱いし、その行動力に見合わず、そこで手に入れた事実が少なすぎる気がしました。

それに、ラブホテルでのお風呂のシーンなんて余計だったと思うし、
回想シーンに何故か潜り込んで、父親と母親の馴れ初めを目撃し、結果 自分はこの両親を選んで生まれてきたのだという結論に達するのも、映画的にどうなのかなーって思ったりもします。

悪い映画じゃないんですけどねっ。

被爆2世への差別についても、ハッキリ言明してない分、デリケートな作りに感じられました。

まあ、とにかく、旭パパ(堺正章)は「説明するのが面倒だった」なんて言わずに、「夕凪の街」のお話を娘と息子に話して聞かせてあげて欲しいと思います。

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製作年度 2007年 上映時間 118分 監督 佐々部清 出演 田中麗奈/麻生久美子/藤村志保/堺正章/吉沢悠/中越典子 昭和33年広島、皆実(麻生久美子)は同僚の打越(吉沢悠)から求愛されるが、彼女は被爆した心の傷と、自分が生き残った罪悪感に苦しんでいた。やがて、皆実に原爆症の症状が現れ始める。半世紀後、皆実の弟の旭(堺正章)は家族に黙って広島へ向い、父を心配した七波(田中麗奈)は、後を追う内に家族のルーツを見つめ直す。 (シネマトゥデイ)                   『夕... [続きを読む]

受信: 2007年8月24日 (金) 09時21分

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