めがね
■あらすじ■
まだ春の浅い南の小さな海辺の町。
空港に一機のプロペラ機が着陸し、小さなバッグを手にタラップをメガネの女性、サクラ(もたいまさこ)が降りてくる。
同じ飛行機からもう一人降りてきたのは、タエコ(小林聡美)。
大きなトランクを引きずりながら、地図を片手に旅の宿となる「ハマダ」を目指す。
たどり着いた「ハマダ」では、主人のユージ(光石研)と犬のコージに出迎えてもらうが、ユージは早々に出かけてしまいタエコは一人取り残される。
翌朝、寝ていたタエコは、足元にたたずむ常連客サクラの唐突な朝の挨拶に度肝を抜かれる。
その後も、毎朝浜辺で行われる「メルシー体操」、近所でぶらついている高校教師のハルナ(市川実日子)、笑顔でカキ氷を振舞うサクラ・・・などなど。
彼らのマイペースさに耐え切れないタエコは、ハマダを出て、町でもうひとつの民宿「マリン・パレス」に移ろうとするが・・・。
(2007/日本) ★★★
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「バーバー吉野」「恋は五・七・五!」「かもめ食堂」と、何気に荻上直子監督作を全作観ていたりする私です。
前回の「かもめ食堂」が大ヒットしたからなのか、単館系の匂いをプンプンさせながら、近くのシネコンで上映してたので観てきました。
しかし、なんだかなぁ。。。
前回の「かもめ食堂」と比較してはいけないのだろうけど、主演が小林聡美だし、どうしても比べてしまいます。
それに、ストーリーに何も起こらない上、登場人物が正体不明だったりして、
よく分からない、なんだかスッキリしない気持ちが残りました。
一体、何の映画だったんだろうと・・・。
「かもめ食堂」の主人公はフィンランドで食堂を経営している女性が主人公で、お客が来なくても何とかなる!とポジティブな考えの持ち主。
だから、そこにフラフラと謎の旅行客が居ついても、一本筋の通った主人公の姿勢に安心感を感じてホッとできた。
「めがね」の主人公は、職業も不明なら、旅の動機も曖昧。
ただ、携帯の通じないところに行きたかったと言うだけで、南の島にひょっこりやって来る。
何故?
何かから逃げ出したいのか。リフレッシュしたいのか。リセットしたいのか。
観客の疑問をハルナがぶつけるけど、明確な答えは出ずに はぐらかされてばかり。
ヨモギくん(加瀬亮)が登場すると、タエコを「先生」と呼んだりするので、タエコは作家なのかなーって思ったりしましたが、結局、最後まで何者なのかが分かりませんでした。
タエコ、サクラ、ユージ、ハルナ、ヨモギ。
この5人の中でハッキリしてるのは、ユージが民宿の主で、ハルナが高校の生物の先生だってことだけ。
あまりにも情報量が少なすぎて、結局誰にも感情移入できずに、気持ちがいいのは劇中の人物だけと言う“独りよがり”の一歩手前って感じがします。
印象的だったのは、主人公のタエコがスーツケースを捨てて「ハマダ」に戻るシーンです。
スーツケースは現代社会における余分なものの象徴みたいに見えました。
前半では頑なだったタエコは、スーツケースを捨てて変わり始めます。
でも、その主人公の心変わりくらいしか映画のストーリーがないので、物足りないと言うか、手応えがないというか、面白くないのです。
「たそがれ」を映画にするのは、やっぱり難しいのかなー。
と、酷評気味ですけど、良かったのは謎の女性サクラを演じたもたいまさこさん。
この人のオーラがあってこそ、サクラが存在しえたと言っても過言ではないです。
そして、「ハマダ」のオーナーであるユージを演じた光石研さんも良かったです。
お客さん以上、友達未満の適度な距離のとり方がステキでした。
こんな民宿なら泊まってみたいかも!
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