君のためなら千回でも
■あらすじ■
1970年代のアフガニスタン。
裕福な家の一人息子アミール(ゼキリア・エブラヒミ)は、召使いの息子ハッサン(アフマド・ハーン・マフムードザダ)と凧遊びをしたり、兄弟のように仲よく暮らしていた。
ところが12歳の冬の日。
恒例の凧あげ合戦のあとに、ある事件が起きる。
以来、アミールは少年ゆえの潔癖さと後ろめたさからハッサンを遠ざけてしまう。
やがて、ソ連がアフガニスタンに侵攻。
2人の関係は修復されることなく、アミールと父親(ホマユン・エルシャディ)は米国に亡命する。
時は流れ、2000年のアメリカ、サンフランシスコ。
小説家となったアミール(ハリド・アブダラ)の元に、父親の親友ラヒム・ハーン(ショーン・トーブ)から「まだやり直す道はある」と電話が入る・・・。
(2007/アメリカ) ★★★★☆
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「チョコレート」や「ネバーランド」のマーク・フォースターが監督!
ブログ内記事では「STAY/ステイ」「主人公は僕だった」の監督さん。
やっぱり、いい映画を撮るね!
予備知識を持たずに観に行ったのですが、映画の余韻がものすごかったです。
ハッサンの手紙のシーンでも泣いちゃったけど、ラストシーンの最後の一言がとどめ。
エンドロールでも、ハッサンのことを思うと涙がこぼれてきてしまって、映画の余韻がしばらく続きました。
全米300万部突破の大ベストセラーとなった小説の映画化なんだそうですが、映画ではあまり見ないアフガニスタンが舞台。
しかも、戦場がテーマなのではなく、
誰しもが心に抱えている後悔の念や罪の意識、そして、その贖罪がテーマになっています。
子供時代の取り返しの付かない過ち。
もう1度やり直すために、タリバン独裁政権下のアフガニスタンに単身乗り込む主人公アミール。
タリバンの本拠地に乗り込んだりする無謀な行動に、どうやってこの局面を打開するの?って思ったりしたけど、最後はやっぱり逃走(笑)。
それで助かるのは映画だからって気もしましたが、脚本がよく練られていて感心しました。
いじめっ子の1人の性的嗜好が・・・とか、
タリバンの1人が実は・・・とか、全部つながっているんだよね。
アミールの父親の高潔な人柄も良かったし、
友に忠実なハッサンの性格も良かった。
アミールもハッサンも、アフガニスタンの子供たちの顔は大人びていて、小さなおっさんみたいです。
私たちとは、経験している苦労が違うんだろうね。
「亀も空を飛ぶ」の子供たちを思い出すなぁ。。。
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